氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

日本社会で蔓延した「間違った経営概念」がもたらす「悲しき現実」

なぜ組織の上層部ほど無能だらけになるのか、張り紙が増えると事故も増える理由とは、飲み残しを放置する夫は経営が下手……仕事から家庭、恋愛、老後まで、人生がうまくいかないのには理由がありました! 

いま世間の風潮としてはワーク・ライフ・バランスが重んじられるようになり、企業も社員が心身ともに健康な状態で働けるように配慮することが求められています。  

しかし、いくら企業風土が変わろうとも、私たち自身が経営に失敗すれば、個人の健康はいとも簡単に損なわれてしまうのです。  

例えば、塩分や糖分の摂りすぎは身体によくないということはよく知られています。しかし、過度に心配し過ぎて塩分や糖分を我慢しすぎると、その反動で大盛りラーメンをドカ食いしてしまったりしたらどうでしょうか。  

1週間分の塩分と糖分を1日でドカ食いしてしまえば、プラスマイナスゼロどころか、血糖値や血圧の急上昇によって血管を痛め、別の病気を引き起こす危険性が高まります。

つまり、部分的な合理性を追求して行動した結果、全体的な合理性を欠いてしまうのです。  

また、1週間に1~2日でも休肝日を設けるだけで健康にはすこぶるプラスになるのに、「やっぱり今日も酒が飲みたい」という感情に流されて毎日飲酒してしまう(私も何度もこうした経験があります……)。  

すると、やがては肝臓を壊して、大好きなお酒が全く飲めない生活になってしまうのです。短期的な利益を追求するがあまり、長期的な利益を損なっているのです。  

あるいは「健康のために」と始めたランニングに没頭するあまり、腰や膝を痛めてしまうという人も珍しくありません。これはまさに手段が目的化してしまい、本来の目的であった健康を失ってしまう本末転倒ぶりです。  

このように、部分に気をとられて全体を見失う、短期利益を重視して長期利益を逸する、手段にとらわれて目的を忘れるなど、健康をめぐる問題はそのまま経営の問題と同一であることがわかるでしょう。  

そこで、自らの心身両面の健康という価値を経営課題として、問題解決の対象として捉えなおしてみるとどうなるでしょうか。  

たとえば「醤油の味を楽しみたい」と「塩分摂取量を控えたい」という相反する要望を両立させるために、どのようなことが考えられるでしょうか。  

醤油は舌の表面にある「味蕾」と接することで味覚として意味をもちます。ならば、味蕾と接しないほどの大量の醤油は、「醤油の味を楽しむ」ためには無意味なのです。  

いま高級寿司店などでは、醤油を刷毛で塗ったり、スプレーで散布したという調理法が用いられています。これらは醤油の味を楽しみつつ、塩分摂取量を抑えるための知恵です。  

飲酒についても同様です。アルコールを一切断つのが不可能であれば、ビールを飲むグラスを細いものに代えたり、焼酎の氷を多めにするなどによって、飲酒を楽しみながらもアルコール摂取量を抑えることができるでしょう。  

このように健康も経営課題として捉えれば、自分の中にある要求と健康という対立を解消するための方法を編み出していけるのです。

以上、家庭・仕事・健康という3つの側面から、正しい経営概念によって価値創造できる例を説明してきました。  

この「価値創造」ということについて「価値は有限ではなく、無限に創造できる」  ということでした。  

価値が有限であるという観念に囚われている限り、自分と他者とのあいだで「価値の奪い合い」に終始してしまいます。

それでは、誰もが豊かな社会など実現できないでしょう。  

世にあふれるビジネス書も、「いかにして他者との競争に勝つか」という、「価値有限思考」の論理によって綴られた内容がほとんどです。  

残念ながら日本は「価値は有限である」という誤った概念が普及してしまったため、現状を誰かのせいにする言説が流行しています。  

若者/高齢者が悪い、男性/女性が悪い、労働者/経営者が悪い、政治家/有権者が悪い……。このように対立を煽る言葉が飛び交っているのがいまの世の中です。他者は自分から価値を奪う敵だと思い込んでいるからこそ生まれる言説です、まさに価値は創り出せないと思い込む「価値有限思考」の弊害といえるでしょう。  

しかし、対立するように見える人間関係にも、「価値無限思考」で向き合っていくならば、問題解決の糸口は見いだせます。そして価値無限思考に立脚するならば、他者は奪い合いの相手ではなく、共に価値を創造する仲間となるのです。  

価値創造によって共同体全体の幸福を実現できる「経営人材」が世の中にたくさん生まれることは間違いありません。それこそが、この社会を真に豊かにする道でしょう。

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