労働
日本人の勤労者のうち「社外学習を行っていない人の割合」は46.3%で、世界的に見てもダントツで高いです。なぜ日本人は学ばないのか。 リスキリングへの機運の高まりは、そもそも学びが欠如している危機感の裏返しでもあります。残念ながら日本はいつの間に…
最近、わが国企業の中で賃上げの機運が高まってきた背景には、約40年ぶりのインフレが続いて、賃上げをしないと従業員の生活が厳しくなっていることです。 それに加えて、人手不足が深刻化しており、賃金を上げないと企業が必要とする人材を確保することが難…
日本を離れ、海外で暮らす人たちが徐々に増えています。 外務省の海外在留邦人数調査統計によると、2022年10月1日時点で生活拠点を日本から海外に移した「永住者」は過去最高の約55万7000人で、女性の永住者が増えているということです。 人生100年時代、働…
民間の会社だけでなく地方自治体が副業人材を募集するなど、副業推進の事例を目にすることが徐々に増えてきています。 副業はこれまで、タブーのように見なされてきたところがあります。学校を卒業して就職したら、その会社に生涯勤め上げるのが当然であり、…
長い間安泰だったサラリーマンの老後に不穏な気配が漂っています。 「なんとかなるさ」と高を括(くく)っている人がいまだ多数派である一方、「このままで良いのだろうか」と不安を感じている人が増えています。 じわじわ迫る不安感の背景に、この国にはサ…
正規社員と非正規社員のように、雇用形態によって給与が大きく異なることは良く知られていて、その給与差は生涯で1億円を超えるとされています。 しかし「正社員はいいなあ」という愚痴は、あと10年ほどで聞かなくなるかもしれません。 同一労働同一賃金法の…
損得勘定には、個人の属性が関係してくる。その一つが年齢です。 特定の時点における社員の会社に対する貢献度と、会社から受け取る報酬とは必ずしも一致しません。 企業側が意図的に一致させないようにしているとも考えられます。 単純化していえば、年功制…
男性雇用者は、50代の中頃までは正規が多いですが、その後、非正規雇用の比率が高まります。 非正規の場合、物価が上昇しても賃金上昇を期待するのは難しいでしょう。 物価高騰が続く中で、賃金がどれだけ引き上げられるかが注目されています。 そして、今年…
サラリーマン文化とは、過去の発想を優先し、特定の業務を、決められた方法でこなす働き方と定義できます。 それに大きく影響しているのは、終身雇用と年功序列の雇用慣行でしょう。 経営トップが「終身雇用と年功序列の時代はおわった」と訓示しても、人事…
65歳は多くの人にとって、第二の人生を踏み出す年です。働くことを生きがいにしてきたための弊害が、定年になると表面化されてきます。 65歳は多くの人にとって、第二の人生を踏み出す年です。 これは自分で決めるというよりも、ある種、社会的に決められた…
コロナ禍が約3年続く間に、日本ではリモートワークが急速に普及しました。 それで「日本人の働き方が変わった」「通勤時間が減少したことで業務が効率化した」と言う人もいます。でもそれは本当でしょうか? 確かに良かった側面もありますが、それだけではな…
年間平均給与461万円から433万円へ、これは、国税庁の「民間給与実態統計調査」で、2000年から2021年までの20年間に日本が辿った平均年収の動きです。 一見、大きな変化もなく、デフレが続いてきた日本だけあってか、国内だけで生活する分には問題がないかも…
現在の日本社会では、60歳では8割近くが働き、70歳では45.7%の人が就業しているという現実があります。 タクシー運転手などを見ると、ほとんどが高齢者です。 男性の60歳時点就業率をみると、2010年には74.4%と10年間で4.4%ポイント上昇し、2010年以降は…
就職氷河期世代への支援はないよりもあったほうがよく、企業側の姿勢も改めて欲しいものです。 年齢、職歴といった当事者が今さら変えることができないものが採用の第一関門になってしまうのです。 自己責任だと言う人もいるかもしれませんが、家庭環境、健…
就職氷河期という言葉が「新語・流行語大賞」に選ばれたのは1994年のことです。それから30年近く経とうとする今年も就職氷河期は過去のものになっていません。 また2022年5月には、政府による氷河期世代に関する重要な決定がなされています。2020年度からス…
「働き方改革」という言葉も浸透しつつあるなかで、私たちの「働き方」は今後どのように変わっていくのでしょうか。 波平さんの勤め先はホワイト企業なのかもしれません。 昭和時代が舞台のアニメ「サザエさん」では、作中に描かれる家族の生活は、現代の平…
「いい会社」はどこにあるのでしょうか? もちろん「万人にとっていい会社」など存在しません。 だからこそ、本当にいい会社に出合うために必要なのは「自分なりの座標軸」です。 どういう会社ならば、年齢に関係なく仕事を任されやすいのか、つまり、若手で…
今までの上司が経験してきた成功体験、指導方法は、基本的に通用しないと考えるべきです。 なぜなら、現在の若年層である「Z世代」には、理解しがたいものが多いからです。 Z世代の由来はアメリカから伝わってきたといわれています。この言葉は世代分類を指…
人間は「計算する動物」です。禁句ゆえ口には出さなくても、常に損か得かを計算しながら生きています。 いっぽうで人間は「社会的動物」で、計算されるのは経済的に損か得かだけでなく、人間関係や感情などの社会的報酬、心理的報酬も加えながら、損か得かを…
就業者は、古くなった企業から、新しい企業に移動しなければなりません。 それを円滑に実現できるような社会的な制度が必要です。ところが、雇用調整助成金は、企業から企業への移動を妨げるように作用しています。 この制度は、大きな経済ショックが生じた…
休業者が異常に増加した基本的な原因は、コロナ禍において、雇用調整助成金によって特例措置が講じられたからです。 雇用調整助成金とは、休業手当を助成する制度である。休業中の従業員に対して休業手当を支払った場合の助成率は、従来は80%程度でした。 …
社員の口から、「成長したい」とか「早く一人前になりたい」という言葉は聞かれても、「チャレンジしたい」「挑戦したい」という言葉はほとんど聞こえてきません。 なお、付け加えるなら「成長したい」という声も多少建前論的なところがあり、「なぜ成長した…
コロナ禍以降、リモートワークやフレックスタイム、出社時の時差通勤など自由度の高い働き方が広がっています。 ただし自由度が高いといっても、オフィス通勤が当たり前だった時代のように会社に残って夜遅くまでダラダラと残業することは許されなくなってい…
「仕事が嫌になったら辞められる」。そんな選択肢を持てるのがFIREのメリットの一つです。 ご存じの通り、働いている人はたくさんの我慢を抱えています。 ある程度のことであればしょうがないかもしれませんが、過剰なストレスにさらされたり、体を壊したり…
いつの時代も40代は、自分の市場価値らしきものを突き付けられる年代です。 しかし、「今」を生きる40代は、今までとはちょっと違います。 会社の「若いもの嗜好」は年々高まりをみせ、数年前までは、ミレニアル世代がチヤホヤされていたのに、今ではZ世代信…
今、海外で「出稼ぎ」をする日本人が増えています。 例えば今、「短期で稼げる」といわれているのが、アメリカやオーストラリアです。 日本で3年間修行した後にアメリカで寿司職人をしているという男性が登場し、年収7000~8000万円だと明かしたニュースが流…
最近は働き方改革の一環で、副業を認める会社も増え、中高年の方も人生の後半戦を充実させるために、会社の仕事以外に何か始めようと考える人が増えています。 ただし、簡単にはいかないのが第2の本業探しです。 第2の本業を探すヒントは、子どもの頃の夢、…
そもそも、一つの会社で我慢して長く働くべきという意見は、あくまで終身雇用制が前提、退職金や年金の支給が約束されていた時代の考え方です。 ところが今の若手の社員は、将来の年金支給には不安が残りますし、大企業クラスでもリストラのリスクがある時代…
日本の正規雇用労働者は、「同期」という同年代の横並びの幹部候補生が集まって、「査定」という形で企業から評価の良し悪しをずっと比較され続けます。 若いうちは同年代の昇進昇格はあまり差をつけないように進んでいきます。 その後、同期同士の少しの昇…
早期退職、リストラで会社を去っていく人、または、別の会社がいいということで退職する人、パワハラ、メンタル問題、何かしらの原因で会社に来なくなった人など会社を辞めていく人の理由は様々なものがあります。 会社に残った人は、そんな退職していく人を…