FIREを目指している人は「達成後にどのように生きるのか」ということも考えておいたほうがよいです。
・時間を大切に使う
労働から解放されるので、時間は自由に使うことができます。
起きる時間、寝る時間、ご飯を食べる時間、お風呂に入る時間などです。
一見自由そうに思えますが、自由には責任がつきまといます。
ただ、ダラダラと過ごし続けているのでは、時間がもったいないですし、人間としての成長も期待できません。いかに有意義に時間を使うかが大切になっていきます。
・大事な人のために生きる
働いていると、どうしても仕事を第一優先にしなければならない時があります。最も大切な、家族との時間を犠牲にばかりしていた環境の人も多いかと思います。
リタイア後はそのようなことがなくなりますので、大事な人のために生きてほしいです。
・幸福度が上がる生き方をする
労働からの解放=幸せになるわけではありません。 FIREしたら確実に幸せになれるかというと、そうでもありません。人間は何かしら不安がありますし、心配事だって尽きないからです。
そして、自分にとって「幸せを感じる方法」はどんなことかを知っておくことが大事です。それだけでも幸福度は上がります。
・社会貢献を意識する
話は大きくなりますが、人間は支え合って生きていく生き物です。今まで一度も人に支えられずに生きてきた人間なんていないでしょう。
そこで、「社会のために何ができるか?何をすべきか?」を真剣に考えて過ごすと、人生に深みが出てくると思います。また、社会貢献をしていくことで幸福度も増していきます。
なぜ、「リタイア後の生き方こそ大事」と言うのかは、FIREはゴールであると同時にスタートでもあるからです。人生の第2章の始まりです。
十分な時間が確保できるので、第1章ではできなかったことにも挑戦することができます。目標がない人生は楽しくありませんし、挑戦し続ける人生はとても有意義だと思います。
どんな目標を持って、何に挑戦しようか?考えるだけでワクワクしてきます。
FIREを最終目的にしてしまうと、達成後も時間があるのに「やることがない」という状態に陥ります。FIREすることで変わるのは、拘束される時間が大幅に減るということです。
それは、使える時間が増えるということにつながります。FIREを達成したらやることがない、と思ってしまうような状態は避けてください。 FIREは生き方の1つに過ぎません。
最終目的ではないということに留意し、人生の真の目的を考えましょう。 社会人生活はストレスに囲まれているような生き方です。
今は、ほとんどのストレスから無縁な状態なので、理想通りの生活を送れていると思います。自分がやるべきことが見え、それに向かって進んでいます。もちろんストレスフリーな状態です。
FIRE達成後の生活費の捻出は、大きな課題です。当たり前ですが、リタイアしているため、不労所得が生活費と同じかそれ以上の額が必要です。
必要な生活費はどのように計算し、必要な生活費を得るためにはどれくらいの金額を、どこに運用したらよいか、具体的な算出方法をお伝えします。
まず、生活費は固定費、変動費に区分して月ごとおよび年ごとにかかる費用を算出しましょう。
固定費とは住居費、通信費、保険、教育費、ローンなどです。変動費とは食費、被服費、医療費、旅行代、冠婚葬祭費などです。
月によって額が変わるような項目は年間で算出するとよいです。生涯の支出を把握するためには、ライフマネープランシートを作り、ライフイベントに応じた支出額を算出します。
運用例として、月に20万円分の生活費をインデックス投資だけで準備するとします。月に20万円ということは年間240万円が必要になります。
インデックス投資の年間運用益を4%と仮定した場合、6000万円を運用することができれば、生活費240万円分を準備することができます(ここでは税金や運用コストなどは省略します)。
不労所得の手段はいくつかありますが、おすすめの運用法をメリット、デメリットを含めてまとめてみます。
・投資信託への投資
メリット=リターンが期待できる。複利の効果が期待できる(ファンドにより異なる)。小額から投資ができる(金融会社により異なる)
デメリット=投資なのでリスクが伴う
・配当金のある株式への投資
メリット=定期的に配当金を得られる
デメリット=投資なのでリスクが伴う
それでも、不労所得だけで本当に生活できるのか心配だと思います。不労所得に加えて、貯金もある程度用意しておくべきなのでしょうか。
不労所得を株式の投資信託などで確保している場合、今のように経済が低調だと期待している運用益に達しないことがあります。
そういった場合を想定してお金を用意しておくと、運用資産を切り崩すことなく生活費に充てることができます。
やがて経済が好調になり期待している運用益以上になったときに、切り崩した分の貯金を補填するという方法です。
貯金額をどれくらい用意しておくとよいかは一概には言えません。
運用額が多ければ多いほどリターンを望むことができますが、貯金額の比率を高めると運用額が少なくなるからです。
そもそも運用額がかなり多かったり、不労所得を複数持っていてリスク分散していたりすれば、貯金額は少なくても大丈夫だと思います。