2020年の人口動態調査によれば、全国で40-44歳の未婚男性が24歳以下の20代女性と初婚した数はたったの2219組です。
45-49歳に至ってはわずか454組しかいません。
しかも、この数は2000年以降の推移を見ても下がり続けています。
年齢別に24歳以下の女性と初婚した未婚男性の数は、2020年より2010年の方が、2010年より2000年の方が結婚している数は多いです。
全体の婚姻数が減っているのだからそうなるのだろうと思うかもしれませんが、40代前半未婚男性に対する24歳以下女性と初婚できる確率を割り出して比較してみると、1年あたり2000年は0.11%、2010年は0.05%、2020年は0.03%と割合で見ても下がっています。
言い換えると、2000年は1000人に1人、2010年は2000人に1人、2020は3000人に1人しか若い女性と結婚した40代未婚男性はいないということなのです。
これはかなりのハードモードで、40代前半の男性の数字ですが、40代後半は当然ながらもっと低いです。
要するに、40代の中年未婚男性が20代の若い女性と結婚したいと願っても、それはとても難しいものだと理解した方がよいです。
マッチングアプリで年齢で若い子を検索してもほぼ無理です。
結婚相談所で40歳以上の未婚男性が仲人に「20代を希望します」と言っても不可能なのです。
一説によれば、ハリウッド俳優のレオナルド・ディカプリオ(今年48歳)は、25歳以上の女性とは付き合えないことで有名で、実際今まで付き合った女性８人とも25歳になった時には別れています。
それの是非はともかく、それができるのはディカプリオだからであって、一般人には到底できません。
そもそも、夫が年上の結婚そのものが激減しています。 日本でもっとも婚姻数が多かった1970代と比較すると夫年上婚は62万組から15.7万組へと75%も減少しています。
同い年婚や妻年上婚は実数としてほぼ変化ないので、婚姻減は夫年上婚によるものだと断言できます。
これは、「おじさんがモテなくなった」わけではなく、元々、モテてはいないのです。
1970年代の第二次ベビーブーム期は同時に結婚ブーム期でしたが、結婚を支えていたのは、伝統的なお見合いと職場結婚という社会的お膳立てシステムです（→日本の結婚は30年前にはすでに詰んでいた。失われた社会的システム）。
つまり、このシステムが機能していたから、結果として年上の男が結婚できたのであって、決して昔の男が若い子と結婚できるほど恋愛強者だったわけではありません。
逆にいえば、そういったお膳立てのない世界においては、年の離れたおじさんと結婚するという動機もなければ、機会すらないのです。
とはいえ、世の中は晩婚化といわれているのだから、40歳になったからといって諦める必要はないと思うかもしれないが、残念ながら結婚には限界年齢というものがあります。
結婚したい人口に対する達成率を計算すると、40歳以上では1割台に下がってしまいます。
結婚適齢期は女性だけに該当するものと思っている男性は認識を改めた方がよいです。
男でも40歳を過ぎると結婚は厳しくなり、 40歳以降で結婚している男性というのはそもそももっと若い時代に相手と出会っているパターンが多いです。
40歳からスタートしていたのでは、とても間に合わないということです。 とはいえ、もはや40代ら到達した未婚男性がどうしても結婚したいと望むのであれば、せめて「20代の若い子がいいです」なんて希望は封印した方がよいでしょう。
結婚というと、イメージ的には夫の方が妻より年上であると思われており、間違いではないですが、実は、夫が年上である「夫年上婚」は年々激減していまする。
初婚数だけを抽出すると、2019年は33万9418組で、1970年と比べれば57％減少、組数にして約44万組も減っています。
この激減のほぼ全部を占めるのが「夫年上婚」の減少です。全体の婚姻数が大きく減っているのに対して、実は「同い年婚」および「妻年上婚」の数は、婚姻数が多かった皆婚時代とほぼ変わりません。
大きく減少しているのは夫年上婚だけなのです。つまり、日本の婚姻が減った最大の要因は、年上の男性が結婚できなくなったからだとも言えます。
初婚同士の組み合わせは、今やその多くが「同類婚」と呼ばれる形態になりつつあります。
同い年くらいの相手と、同じくらいの収入の相手と結婚するということです。
芸能人の年の差婚がニュースで話題になるため、「若い女性との年の差婚をする中年男が増えている」と錯覚する向きもあるようですが、そんな事実は存在しません。
むしろ年を取った男性はどんどん結婚できなくなっていると考えるべきです。 夢見がちな中年婚活男性にさらに追い打ちをかけるようで申し訳ありませんが、若い女性と結婚できる中年未婚男性もごくわずかしかいません。
2019年の人口動態調査で、40～59歳までの未婚男性が初婚で10歳以上年の若い女性と結婚できる割合は、たったの0.2％。1000人に2人しかできていません。
芸能人や資産家でもない一般の男性が、若い子と初婚で結ばれるなんてことは幻に過ぎないのです。いつまでも幻を追い求めて「若い女」に固執する未婚男性だけがいつまでも結婚できないことになります。
しかし、それは高年収の男を探し回る婚活女性にも当てはまることでもあります。「玉の輿」も「トロフィーワイフ」も一部のごく少数の人にしか実現できない「現代のおとぎ話」なのです。
万が一奇跡が起きて、「若い子がいい」という条件を出す中年婚活男性の目の前に、望み通りの若い相手が紹介されたとしても、告白して撃沈するならまだマシですが、そういう場合でも「あーでもない、こーでもない」と理由をつけて、彼は告白すらできないし、しないでしょう。
もしかしたら、自分の脳内の中で「いつになっても現れることのないお姫様」を妄想することの方が彼にとっては幸せなのかもしれません。
