入居者は管理会社の審査を経て入れるのですが、審査が通ったからと言って全てが善良な人とは限りません。
その後の管理面で、家賃の滞納、夜逃げ、意図的な物損、粗大ゴミの不法投棄、騒音、異臭、共用部での私物の放置、入居者同士のトラブルなどさまざまな問題に直面します。
一番ひどかったのが、数年前、中古アパートの入居者(20代パチンコ店の店員)で、次のとおり、モラル欠如、ルール無視のとんでもない人間でした。
・半年近く、家賃を滞納したこと
・夜逃げしたこと
・保証人は母親で、その親も払わなかったこと
・猫を飼っていたこと(ペット飼育は禁止している)
・その猫の死骸を放置して部屋がめちゃくちゃにされていたこと
・その異臭が異常なものであったこと
などです。
管理会社がその後、強制退去させたのですが、中に入ると部屋全体がとてつもない異臭(死臭?)がしており、普通に掃除してもこの臭いは取れませんでした。
まさに特殊清掃対象物件になりました。
フローリングには黒い大きなしみ(死骸跡?)があり、奥の方までしみこんでいました。フローリングを張り替えない限り、この臭いは取れませんでした。
部屋には至る所でノミが大量発生しており、足を数か所刺されました。
壁紙クロスは数か所、猫の爪とぎにされ、ボロボロで無茶苦茶にされていました。
ガスコンロには猫砂をまいており、その周辺も臭いが強烈ですごかったです。
全面消毒及び消臭、クロスの全面張替え、エアコン、ガスコンロの取り換えなどの費用は相手方に請求できず、全て自費でした。
ガスコンロの臭いは強烈でしたので、ガス業者を呼んで、ガスを止め、IHヒーターを代わりに設置しました。その時のガス業者が言っていました。「こんな臭いは初めてです。」と。
この件は、毎週アパートの共用部の掃除を自分でしていたのですが、その住民の退去の数か月前(冬の時期)からその部屋の換気口周辺でハエが常に数匹うろうろ飛んでおり、鼻につくような異臭がしていたので何か変だなと思っていました。
部屋の外まで臭いが漂っていたわけです。春先になるとハエの数が増えていっている感じでした。
こういった事例からもわかるように、アパート経営をはじめとした不動産投資は何も苦労せずに、ただ不労所得が入るという安易な考えで行うのはやめたほうがよいです。
入居が決まっても、人に多大な迷惑をかける者が一部いて、夜逃げされた場合、この損害はこちらが被りますので精神的にきついものがあります。