氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

簡単に大金を溶かしてしまうFXの恐ろしさと失敗しないためのポイント

レバレッジをかけて行うFX取引には、ポジションに対して口座残高が少なくなった際に強制的に損失を確定させる「強制ロスカット」という仕組みがあります。

損切に慣れていない投資家は、これを避けるために、損失が発生しているタイミングで追加入金をしてしまいがちですが、この行為は損失をさらに拡大させるリスクを孕んでいます。

3年8月に独自に行った投資損失に関する調査で、過去最大の損失を出した取引における失敗の原因に関する質問の回答結果を見てみましょう。


1位は「急激な相場変動に対応できなかった」で37.4%、2位は「損切りが遅くなってしまった」で36.7%となっています。

なお、3位の「相場を見ていなかった」は14.4%で、2位からは大きく差が開いていることがわかります。

この結果からは、大きな損失が発生する背景には、「相場急変」と「損切りの遅れ」の二大要因があることが読み取れます。

この両方が同時に起こったときには、損失が急激に拡大することもあるため注意が必要です。

なお、二大要因のうち「相場の急変」は、トレーダーが避けるのが難しいところがあります。 ある程度は予想することができても、相場をコントロールすることはできないからです。

その一方で取引のタイミングはトレーダーが自分で決められるので、まずは「損切りの遅れ」に適切に対処するのが効果的かもしれません。

投資において損切りが遅くなりやすい背景には、心理的な性質が関係していると考えられます。 試しに次の2つの質問に答えてみてください。

質問1:次の選択肢のうち、どちらを選びますか。

(A)無条件で100万円を受け取れる

(B)コインを投げて、表が出たら200万円を受け取れ、裏が出たら何も受け取れない

質問2:次の選択肢のうち、どちらを選びますか。

(A)無条件で100万円を支払う

(B)コインを投げて、表が出たら200万円を支払い、裏が出たら何も支払わなくていい

人によって回答は異なるかもしれませんが、質問1では(A)を、質問2では(B)を選ぶ人が多いといわれています。

つまり、「利益」は確実に手に入れようとする人が多い一方で、「損失」についてはリスクを負ってでも回避しようと考える人が多いということです。

こういった傾向は、プロスペクト理論として広く知られています。

投資行動に置き換えてみると、ポジションに含み益が発生すればすぐに決済して利益を確定したくなる一方で、ポジションに含み損が発生したときは、含み損が増えてしまうリスクを負ってでも、損失がゼロになるまで待とうとしてしまうということになるでしょう。

私たちがなにも意識せずに感覚的に投資判断をすると、形で損切りを先送りしがちなのです。 適切に損切りを行うというのは、決して簡単なことではありません。

自分自身の感じ方を理解した上で、意識的に冷静な投資判断を心がけることが大切です。

投資で大きな失敗をしないために押さえておきたい5つのポイントを紹介します。

・損切を先延ばしにしない

プロスペクト理論にもありますが、人は損切りを先延ばしにしやすい性質があります。しかし損切りすべきところでポジションを持ち続けると、損失が大きく膨らんでしまうかもしれません。

大きな失敗を避けるためには、適切なタイミングで損切りの判断ができることが非常に大切です。

・一時しのぎの追加入金はしない

レバレッジのかかるFXなどの投資では、強制ロスカットという取り返しのつかない損失の発生からトレーダーを守る仕組みがあります。しかし追加入金をすると、この“安全装置”が上手く作動しなくなります。強制ロスカットの目的を理解して、一時しのぎのために追加入金は行わないようにしましょう。

・特定の相場シナリオを信じすぎない

とくに取引が順調なときはそうですが、自分の相場観に過度に自信を持つことはないでしょうか。しかし、相場に絶対はありません。

特定の相場シナリオに固執しすぎると、相場が逆行した時の対応が難しくなります。どんなに自信があっても、相場が想定とは逆方向に進んだときの準備もしっかりしておくようにしてください。

・適切なロット数で取引する

投資で大きな損失を出さないためには、リスクを適切にコントロールすることが大切です。リスクをコントロールするための第一の方法としては、取引数量を調整することが挙げられます。

取引を行う際には、相場が逆行した場合の損失金額が許容範囲内に収まるように、取引数量を適切に設定しましょう。

・トレードルールに基づいて行動する

取引をする際には、「どうなったらポジションを持つのか」「どうなったら損切りするのか」「1回の取引における損失はいくらにするか」「ロット数はどう決めるのか」など、トレードルールを明確にしておくことが大切です。

大失敗の原因には人間の感覚が関係します。それを排除するためにも、トレードルールに基づいて客観的に行動することを心がけてください。

投資で成功する上で、大きな失敗をしないことは必要条件といえるでしょう。上記を意識してリスクを抑えながら、安全に長く投資と付き合っていただければと思います。

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