氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

下流老人にならないために

「令和4年版高齢社会白書」を読むと、65歳以上人口は、1950年に416万人で総人口の5%にも満たなかったものが、現在では3621万人で28.9%に達しています。

これが団塊の世代がすべて75歳以上になる2025年には3677万人、30.0%へ上昇しました。

団塊ジュニアが高齢者の仲間入りをする2040年には3920万人、35.3%にまで拡大します。

現在も「石を投げれば老人にあたる」と言われるほど街に高齢者があふれていますが、実は今の20代の若者が高齢者になる2060年の方がよほど深刻です。

人口の約4割までを老人が占め、その時代の若者たちに生活面で「自助」を押し付けられ、社会的には疎まれながら生きることになるかもしれません。

 

 

世界総人口が101億人に達する2060年には、開発途上地域にも高齢化の波が押し寄せ、14.5億人が65歳以上となります(先進地域は3.6億人)。

中国の高齢化率は3割近く、インドは15~20%の間と予想されています。

その意味でも、年齢に関係なく「高齢社会白書」を精読しておいて損はありません。

このデータからは高齢者の平均像とはどんなものかがわかります。

高齢者世帯の平均所得金額は312.6万円。母子世帯を除いた現役世帯の平均664.5万円の5割未満しかありません。

ただし、所得300万円がある世帯は恵まれている方で、全体の6割が300万円未満です。

より実態に近い中央値は255万円となっており、これを下回るかどうかが「下流老人」の分かれ目と言えそうです。

また、80代女性の約3割、男性の2割が年収127万円の「相対的貧困線」を下回っています。

一方、所得1000万円以上の高齢世帯は50世帯に1世帯で、高齢者の間にも格差が広がっていることが分かります。

高齢者の3分の1が家計のやりくりに苦労しています。

65歳以上の人たちの平均像を以下に示します。

【暮らし向き】心配ない68.5%  

65歳以上の経済的な暮らし向きについて、「まったく心配ない」「それほど心配ない」と答えた割合は68.5%。10年前の同白書の71%から少し数字を落としました。

 

 

反対に「多少心配」「非常に心配」は31.2%で、高齢者の3分の1が家計のやりくりに苦労しているのが分かります。

【平均貯蓄額】2324万円  

世帯主が65歳以上の世帯(単身世帯は除外)の平均貯蓄額はは2324万円で、全世帯平均の1791万円の1.3倍となっています。

ただし、4000万円以上の高齢世帯が約6世帯に1世帯(17.3%)あり、これが全体の数字を押し上げている格好です。

中央値は1555万円で、貯蓄額が500万円未満という高齢世帯も22.4%となっています。

生活保護受給者】105万人  

65歳以上の生活保護受給者は105万人。65歳以上人口に占める割合は2.93%で、年々増加しています。

労働力人口】926万人  

労働力人口比率は、65~69歳で51.7%、70歳~74歳で33.2%、75歳以上で10.6%。65歳以上の高齢者全体で約4人に1人(25.6%)にあたる926万人が今なお働き続けています。

また、現在収入のある仕事をしている60歳以上の約4割が「働けるうちはいつまでも」と回答しています。

【持ち家率】82.1%  65歳以上の者のいる主世帯の持ち家率は82.1%で、全体平均の61.2%よりかなり高いです。

民営借家は11.1%、公営・都市再生機構(UR)が6.5%です。

ただし、65歳以上の単身主世帯の持ち家率は66.2%と低く、毎月の家賃が家計を圧迫しています。

【75歳以上運転者の死亡事故】346件  

75歳以上の運転免許保有者10万人当たりの死亡事故件数は減少傾向にあり、実数で昨年は75~79歳の運転者による死亡事故が132件、80歳以上は214件でした。

【刑法犯検挙人員】4万1696人  

65歳以上の刑法犯の検挙人員は4万1696人(2020年)で、前年に続き減少しました。

人口10万人当たりの犯罪者率(118人)は2007年以降は低下傾向にあり、1000人に1人程度。また刑法犯検挙人員の約7割が窃盗犯となっています。

 

 

孤立死を身近と感じる割合】一人暮らしは50.7%  

60歳以上で孤立死を身近な問題と感じる割合は全体平均で34%です。

ところが一人暮らしだと50.7%に跳ね上がります。

誰にも看取られることなく、亡くなった後に発見された数は東京23区だけでも4238人(2020年)。毎年のように増え続けています。

もっとも、高齢社会白書で紹介される相対的な数値だけで下流老人は定義できません。

人の幸福や不幸の感じ方は物質以外のところにあります。

高齢者の生きがいを感じる程度について、収入の伴う仕事をしている人は、伴わない人に比べて多く、8割超が感じていると答えています。

社会の一員としてのやりがいを感じているのかもしれません。

また、過去1年間に趣味や地域の祭りなど社会活動に参加した人は、84.7%もの圧倒的多数が生きがいを感じていると答えています。

白書では75歳以上男性の3.2%が会社役員(自営除く)を務めていると報告されていますが、これだけで上流老人かどうかは計れません。

近所の人との付き合い方だけでも、生きがいの感じ方は違ってきます。

8割は挨拶する程度の付き合いですが、外でちょっと立ち話をする、お茶や食事を一緒にする、趣味をともにするという人は、しない人より生きがいを感じるという率が高くなります。

生きがいや幸福というものに所得や貯蓄額の多少はあまり関係ないということでしょうか。

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