私が40歳の時、2013年初めに中古アパートをネットで探していたところ、大手不動産会社(以下A社)から築10年で3000万円(6戸)利回り10%で売り出されていました。
管理は大手不動産会社(以下B社)とサブリース契約(家賃保証)されており、そのまま引き継げるというものでした。
中心市街地からはかなり遠く、最寄り駅からも徒歩15分程度で離れていたのですが、外観(デザイナーズアパート)、1Kの内装がきれいで、築浅で大学近くということもあり、これは良い物件だと思いました。
すぐに申込み、地方銀行にローンをお願いしました。2棟物件の実績があったことで審査はスムーズにいき、あとは契約するだけでした。
しかし、契約直前になって、サブリースは初めてのこともあって、私がB社に直接話を聞きに行ったところ、このままサブリースをするならばもっと安い家賃(2割減)を設定すると告げられました。
それに応じられない場合、サブリースはしないという説明があったのです。
そもそも利回り10%で計算していた家賃は割高に設定されており、自分で管理会社を探したとしても家賃を下げなければならない必要がありました。
A社にだまされたと思ったのです。
私は既にA社とB社でやり取りができているものと思っていたのですが、全くA社の担当者はB社に確認しておらず、対応もいい加減でした。大手不動産業者(東証1部上場)でもずさんな仕事をしていることをこの時初めて知りました。
不動産売買仲介業者というものは、売買契約書に買主、売主に重要事項の説明をしてサインさえさせれば、多額の仲介手数料が簡単に入ってくるおいしい商売です。仲介手数料200万程度(買主売主から100万円ずつ)の仕事はしてほしいものです。
ローン特約を付けていましたので、A社は最初、本社に確認を取ってからでないとできないなどと言って解約を渋りましたが、履行確認義務違反をしているのではないかと強く訴えたところ、しばらくしてから白紙撤回に応じました。
不動産売買業者は契約までは都合のいいことを言って早く契約させようとしますが、契約後は態度が一変することがありますので、注意が必要です。
この件で、大手だから間違いないという思い込みはやめた方が良いと思いました。
最近感じるのが大手に入っている社員も含めて、約束を守らない、中身が抜けている、肝心なミスが多い、人材教育を適切に受けていないなど、人手不足のせいでこうなっているのかわかりませんが、なにか日本の社会人の質の低下というか劣化を感じることが多いです。
不動産のような大きな買い物(契約)をするときは、不明確な部分はよく確認した上で、より慎重になるべきであることなどを学びました。