新築アパート竣工後、満室渡し(新築なので紹介しやすい)でした。しかし、1年後早くも1部屋退去が出ました。
退去が出ると、そのアパート販売兼管理会社(以降A社)は「家賃を下げて募集してはどうか?」と提案してきました。
そもそも、そのアパートは利回りを上げようと初めから高い家賃設定で入居させ販売していたのです。さらにA社は広告費という名目で「家賃3~4か月分を出せば早く決めます」と言ってきました。私は、早く入居してほしかったのでその案に応じました。
A社は賃貸仲介業を持っていなかったため、他の賃貸ショップに空き状況を小さな字のFAXで流しているだけでした。そもそも管理会社が直接客付けできないのは大問題です。
不動産業界のからくりで賃貸ショップは自ら管理している物件を優先的に紹介し、管理外物件は広告費がないと後回しです。つまり管理外物件であるA社の物件は、後回しにされ、紹介されにくいということです。
後でわかったのですが、その広告費の一部はA社の懐に入っていたのです。これは退去が出るたびに発生し、別の管理会社にするまで5年間続くことになります。
そして火災保険もこのA社が保険の代理店をしていたので、勧められるがまま、高い保険料を払って契約していました。
今思えば、何もわからなかった自分が情けなかったです。
また、退去が出るとリフォーム代等は貸主持ちですので、結構費用がかかります。クロスの張替えだと業者によると10-20万程度です。
これもA社の言われるがままにしていたのです。
また管理会社はリフォームや清掃なども下請けにやらせて、マージンを取っていることが多いです。
直接オーナーが個々に業者と直接委託契約した方が、かなり安く経費を抑えられるのです。
アパート経営は空室リスクはつきものですが、退去のたびにこれだけの費用がかると収益がなかなかあがらないと思いました。
この管理会社の問題点が以下の通りです。
・管理会社が直接的な賃貸ショップを持っていないことによる入居付の悪さ
・空室期間の長期化による入居者の属性(生活保護者や外国人など)の悪化
・入居期間が短い属性の入居者(仕事が長続きしない人たちなど)を入れていたこと
・仲介手数料を家賃の3~4か月分払っていたこと
・リフォーム費用負担が増えていったこと
このような問題が積み重なって起こり、管理会社に対する不信感が漂っていました。
2011年の同時期に空き室が4部屋になったことをきっかけに、2つのアパートの管理会社を変えることにしました。
新しい管理会社は全国に賃貸チェーン店を持つ大手でした。変えた理由は以下の通りです。
・その店が人通りの多い目立つ場所にあったこと
・以前より客付けが早かったこと
・仲介手数料が安かったこと
・家賃滞納対策について保証会社を通していたこと
・故意・過失による物損については当たり前ですが入居者負担であること・
・担当者の相性が良かったこと
などが決め手でした。
賃貸経営がうまくいくかどうかは、管理会社が握っていると言っても過言ではないかもしれません。管理会社の対応次第で賃料収入に大きな差が出ることになりますので、管理会社といかに良好な関係を築くことが重要になります。