氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

月収40万円大企業勤務40代サラリーマン、出世競争に敗れ「平社員上等!」開き直りの先の残酷すぎる未来

就職氷河期に熾烈な戦いを経て、大企業へ就職しました。
しかし、本当の競争はそこから始まるといっていいです。
社内で出世し、高い給与を得るためには、社内の精鋭たちと、過酷な椅子取りゲームを繰り広げなければなりません。
競争から脱落し平社員で十分だなどと強がっても、出世組との差は残酷なほど開いていきます。
6月も終盤、すでにボーナスを受け取っているサラリーマンも多いことでしょう。
コロナも収束に向かい、業績が上向いている企業も多いですが、状況は予断を許しません。
そんな中で支給されるボーナスは、会社からの評価が、つぶさに反映されたものになるはずです。
厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、役職別の月収の賃金は、男女計では部長級59万円、課長級49万円、係長級37万円、男性では部長級59万円、課長級50万円、係長級38万円、女性では部長級52万円、課長級43万円、係長級34万円となっています。
役職に就いていない非役職者、部長級、課長級、係長級、職長およびその他役職以外の者の賃金を100として、役職者と非役職者の間の賃金格差をみると、男女計では部長級208.2、課長級172.9、係長級131.0、男性では部長級197.0、課長級164.7、係長級125.9、女性では部長級205.4、課長級171.8、係長級133.3となっています。


部長級では2倍程度、課長級では1.6~1.7倍、係長級では1.3倍程度の差がみられます。
また、どの役職についても男性に比べて女性の方が格差が大きくなっています
産業別に役職別の賃金をみると、部長級では「金融業,保険業」が、80万円ともっとも高く、次いで「電気・ガス・熱供給・水道業」70万円、「医療,福祉」66万円などとなっています。


課長級では「金融業,保険業」が62万円ともっとも高く、「電気・ガス・熱供給・水道業」61万千円、「鉱業,採石業,砂利採取業」57万円などがこれに次いでいます。
就職した業種によっても、給料の違いが出ていることがわかります。
ボーナスについても、平均して月収の約4倍の賞与を手にしています。
大企業勤務の大学新卒者の給与は、男性で月23.4万円です。
年齢を重ねるごとに給与は上昇を続け、50代前半で月収57.2万円、年収988.1 万円になります。
年収1,000万円へ、限りなく近づいていきます。
当然ですが、社内で昇進すれば、それに伴い給料も上がります。
投資や転職など、収入を上げる方法は様々ありますが、一番の王道は、「勤め先での昇進」でしょう。

しかし、仕事だけしていれば評価が上がるというような、単純なものではないようです。
仕事にまじめに取り組んで、実績を上げるのはもちろん、周囲との円滑なコミュニケーションがとれること、部下や後輩の指導ができること、人間関係のトラブルがないこと、なにより上司の覚えがめでたいことが重要な模様です。


そして、1回でもヘタを踏んだら、出世の芽はつぶれかねません。
ある40代の男性は、自嘲ぎみにいいます。
「直属の上司とはとてもウマが合い、最初は評価も高かったんです。
ですが、一緒にかかわったプロジェクトで、意見が割れたことがあって。
私も悪かったのですが、かなり強く意見を主張してしまいました。
どうやらプライドを傷つけてしまったようで、上司と距離ができたのは、それからです…」


直属の上司の気分を損ねた男性は立場を失い、次第に重要な仕事を任されなくなっていったといいます。
一方、上司の方はとんとん拍子に出世しました。
男性の同期たちもそのあと追うなか、男性は1人取り残されました。
「無視されたり、暴言を吐かれたりしたわけではないんです。
挨拶も普通ですし、仕事のやり取りは表面上問題ない。
でも、ゆっくり少しずつ距離ができ、いつのまにか人間関係の輪から外されたというか。
いまは完全に部外者のような扱いで、部署内でも〈お客様〉みたいで…」
「いまさら出世しようとは思いません。気楽に適当に働きますよ」
では、一生平社員だった場合、役職者とどれほど給与差が開くのでしょうか。
前出の調査によると、大企業の係長級は平均44.6歳、課長級は48.5歳、部長級は52.8歳でした。
月収は、係長昇進時に39.8万円から43.5万円に、課長昇進時に43.6万円から60.7万円に、部長昇進時に63.6万円から74.8万円に昇給します。
一方、ひら社員(役職なし)の場合、給料は右肩上がりですが、月収のピークは50代後半で45.7万円に過ぎません。
年収も800万円に届かないままです。
昇進のしやすさは、5歳ごとの年代に占める管理職の割合で、イメージできます。
最も多い年代と割合は、課長が40代後半で15.3%、部長が50代後半で9.8%です。
かつて課長昇進は珍しくなく、それ以上出世しない社員を、「万年課長」と揶揄した時代から様変わりしています。
特にボリュームゾーンである40代、50代は、管理職を巡る競争が激しいのです。
そのため、昇進基準を上げて、管理職に充てる人材を厳選する企業が増えています。
ただ、定年退職を控えた50代後半は、67.8%が課長以上の管理職に就いていません。
つまり、7割近くは、万年平社員ということになります。
管理職の年収、は企業規模に関係なく、平社員よりも格段に高いです。
40代前半の課長と、平社員の年収差は、大企業で405万円で1.7倍もの開きがあります(課長963万円、平社員558万円)。
また同じく大企業で50代後半の部長と、平社員を比べると、609万円、1.9倍と差がさらに広がります(部長1255万円、平社員646万円)。
なお、これまでは課長に昇進すると、残業代がつかなくなって、給料が減る“逆転現象”が起こる例もありましたが、そうしたケースは、今後減る見込みです。
働き方改革の影響で、残業を抑制する動きが顕著になっています。
平社員は給料から残業代を削られる分、管理職との格差はもっと広がるでしょう。
出世して課長以上に就くのと、そうでない場合とでは、実際の収入にどの程度の差が出るのでしょうか。
2つのパターンで、生涯賃金(退職金を除く)と年金をおおまかに試算しました。
部長になった場合、出世昇と、係長どまりの場合、万年平太郎を、同じ企業規模で比べると、3400万から 5400万円ほどの差がつきます。
年金額については、同じ企業規模の部長(出世昇)と係長どまり(万年平太郎)を比べても、生涯賃金ほどは差が開きませんが、
年金を65から受給し、80歳まで生きるとして、平均年齢から計算すると、年間20万、生涯で約500万円ほどの年金差になります。
これらはあくまでも、平均額に基づいた試算に過ぎませんが、出世した人、出世を逃した人の間には、埋められない差が存在するのは事実でしょう。
平社員で十分と、開き直ったところで、人生における影響は、あまりに大きいといえるのではないでしょうか。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村