氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

日本人の資産が欧米人より増えない理由

投資に対してネガティブなイメージを抱きがちな日本人です。

欧米では常識ともいえる「貯蓄から投資へ」が浸透しないために、保有する資産がいっこうに増えないという悪循環におちいっています。 

日本人には、失敗をしたり損をしたりすることに関して、重く感じる傾向があると言われます。  

株式投資投資信託への投資は、価格が大きく変動するために、長年投資の世界で生きてきた人でも、そのリスクを正確に把握するのは難しいのです。

 

 

実際に、投資経験のない人が机上の論理だけで投資教育をしても、あまり意味がないという指摘もあります。

とりわけ、アベノミクスが始まってから投資の世界に入ってきた人は、その多くが20~30代前半の若い人だと考えられます。

アベノミクス以降は日銀が異次元の金融緩和を実施したために、株式市場など金融マーケットに大量のマネーが流れ込み、誰でも勝てる相場でした。

今年に入り、世界的に株価は下落しており、本格的な景気後退局面に突入しようとしています。大損して退場者もこれから増えるでしょうし、ここからは本当に実力のある人だけが生き残っていくと思います。

株式投資や暗号資産などでアベノミクス以降に「億り人」になった人が多くいます。そうした人の成功体験を聞いても、本当の意味の金融教育、投資教育にはなりません。

投資教育の本質は、金融マーケットのリスクを正確に把握することであり、億万長者の成功体験が役立つわけではありません。

ここで、日本人が「投資」に対して抱いているイメージについて調べたアンケートの結果が以下のとおりです。  

「投資」に対するイメージの1位は「損をする」、2位は「リスクが高い」、3位は「勉強が必要」、4位は「怖い」、5位は「商品が難しい」、6位は「面倒」、7位は「騙されそう」……見事なまでにポジティブな言葉が出てきません。  

「投資」と聞いて、日本人の多くの人が思い浮かべるのは、「損をすることの痛み」なのでしょう。  

「それは当たり前だ」と思う人もいるかもしれません。  

 

 

しかし海外では、投資という言葉はとてもポジティブな意味で使われます。

投資に対してネガティブな人が多いため、日本ではアメリカやイギリスと比べて家計に占める株式や投資信託の割合が少なく、それは家計金融資産の推移に表れています。

およそ20年間で家計の金融資産がアメリカで3.32倍、イギリスで2.46倍になっているのに、日本では1.54倍にしかなっていないのです。  

損をすることに対する痛みを強く感じすぎるために、お金を貯め込んで投資をしてこなかった結果が明確に表れています。  

「勝つか負けるか」ではなく「勝つか学ぶか」だ、ということです。  

勝負をして失敗したり負けたりしても、そこからは必ず何か学びが得られます。

失敗から学んでミスの要因がわかれば、次はより高い確率で成功することができるでしょう。  

勝負をすることは、結果にかかわらず成功に一歩ずつ近づくことなのです。

投資をギャンブルに例える人、ギャンブルだと思っている日本人は非常に多いのです。

しかし、投資とは成長性が見込める事象にお金をかけて利益を得る行為で、ギャンブルではありません。

ギャンブルは、不確実な事象にお金をかけて勝ち負けを競う行為で、必ず敗者がいます。

つまり、ギャンブルは、敗者のお金で利益が得られる椅子取りゲームのような仕組みです。

 

 

一方、投資で利益が得られるのはお金をかけた企業や市場が成長し、価値を高めていくからです。そこに勝ち負けという概念はありません。

ギャンブルは時間をかけ続けると負ける確率が高くなっていきますが、投資では時間をかければかけるほどリスクは小さくなっていきます。

このように、ギャンブルと投資は、本質的にまったく別物なのです。 「大金がないと投資できない」のは思い込み 「投資を始めるには、まとまったお金(大金)が必要」と思い込んでいる人は多いことでしょう。

しかし、株式投資にしても投資信託にしても、実際には数千円から1万円ほどあれば投資することが可能です。

最近では100円から積立投資できるネット証券もありますし、より気軽に投資できる環境ができています。

まとまったお金で一時的な投資をするより、少額で時間をかけて投資をする方が、時間を分散することによりリスクを抑えられるので、資産形成にも効果的です。 後述する投資信託の積立投資なら、銀行の積立預金のような感覚で、毎月少額を少しずつ投資に回すことが可能です。

「投資にはリスクがあるから、抵抗がある」という声をよく聞きます。しかし、投資のリスクは、ある程度時間が解決してくれるものです。

そもそも、多くの人は「リスク=危険」「良くないことが起きる可能性」という意味でとらえているため、危険なことはしたくないという防衛本能で投資に抵抗を感じていると思います。

しかし、投資の世界におけるリスクとは、「リターン(収益)がどれだけ増えたり減ったりするのかを示す振れ幅」のことで、単に危険性を示すことばではありません。

リターン(収益)の振れ幅は、標準偏差という統計学上の数値で表すことができ、時間をかければかけるほど、振れ幅を抑えられることがわかっています。

標準偏差という過去のデータを用いることである程度振れ幅(リスク)を小さくできる点が、ギャンブルとは異なるポイントです。

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