氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

転落すると抜け出せない貧困層の現状

日本の将来は新しい資本主義で少数の富裕層と大多数の貧困層を形成する方向に行きそうです。

貧困層のほとんどを占める非正規雇用労働者は、アルバイトなど労働時間が短いから収入が少ないようにも思えますが、週平均労働時間を見ると36時間程度です。

1日8時間、週5日のフルタイムより少し短いだけで、過半数は週40時間以上働いています。未婚率も高くなっており、貧困層の男性の未婚率は66.4%にまで達しています。

一方、女性の未婚率は56%です。結婚しているパート主婦は「貧困層」から除外しているため、残りの44%は夫と離死別した女性たちです。彼女たちの多くはシングルマザーで、多くが厳しい経済状態に置かれています。

さらに、生活に不満を持つ人の割合が非常に高く、「自分は幸せだ」と考える人が他の階級よりも少ないです。

そのため多くの人が、精神的に厳しい状態に追い込まれています。うつ病やその他の心の病気の診断や治療を受けたことのある人の割合は、貧困層では20%(正規労働者は7.2%)もいます。

こうした人たちが貧困層になった背景には、非正規雇用の増大が基本にあります。特に就職氷河期に学校を卒業した人たちが、そのボリュームゾーンになっています。

 

 

その他に人間関係のトラブルなどを要因として仕事に就けなかった人もいます。社会のさまざまな問題が、この人たちに集中的に現れています。

政治家はこの人達の存在について数年前まで見て見ぬふりをしてきました。この階層が比較的選挙に行かない人が多いためか、この人たちの意見を聞かなくても選挙には当選するわけです。

たとえ現在、中間階級や正規労働者階級に属していても、病気や親の介護などで一度会社を辞めてしまうと、貧困層から再出発せざるを得ないケースが少なくありません。

いったんその階層に転落すると、そこから抜け出すのは容易ではありません。

貧困層は現時点では1000万人いると言われ、日本の人口は減少するにもかかわらず増え続けています。

この多くは子供を持たず一代限りの人が多いですが、企業が非正規労働者を採用する限り、中間層の子供たちがさらにこの階層に流れ込む可能性があります。

この人たちを経済的に引き上げないと社会保障費の増大や、犯罪増加のリスク上昇、また財政悪化により医療給付水準が低下し、国民全体の平均寿命が短くなる可能性が高くなります。

残念ながら今の政府は格差問題には分配のみの増税路線政策でで国民を総貧困に向かわせる方向に進んでいるようです。

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