氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

新築より中古マンションを買うべき理由

新築より中古マンションがいいのは、まず価格が安定していることです。新築マンションの値段は広告費用やディベロッパーの利益を足して算出される価格であり、売り出し価格が高いのは当たり前。  

一方の中古マンションは、物件周辺の取引事例から算出されるため、新築と比べると安く、ある程度の相場が見て取れるというメリットがあります。  

また、新築の場合はモデルルームで判断することが多いと思いますが、モデルルームと実物は如実に違います。私も新築マンションの販売をしていた時期があるのでわかります。モデルルームは、”オプション工事”と呼ばれる追加装飾が約2000万円分程度入っています。それで洗練された見栄えに圧倒されて、高額でも契約してしまいます。  

しかし、実際に引き渡される家にオプションは付いていませんから、モデルルームとは全然違った印象を受けると思います。モデルルームの印象が良いほど、どうしても見劣りを感じてしまいます。    

引き渡し時期も重要で、新築の場合は契約から2年後、3年後というケースもあります。そのときには相場が上がっていることも、下がっていることもあるでしょう。  

また、待っている期間は賃貸暮らしを続けなければなりません。もっといえば、新築マンションは手付金を1割入れないといけないことが多いので、マンション価格が7000万円であれば1割の700万円が2〜3年、塩漬けにされてしまいます。  

仮に700万円を運用すれば年間3〜5%ぐらいは利益が出るはずなので、計算すると年間で35万円、3年だと105万円です。多額の現金を動かせなくなるのは痛いです。  

もちろん3年後に新築を手に入れて、物件によっては、むしろ新築のときより相場が高くなっている場合もあります。さらに、誰も住んでいない家に住む高揚感、プレミアム感は格別です。一概に新築が悪いわけではありません。  

しかし、モデルルームは静かだったけれど、実際に引っ越したら、道路から一本奥に建っているのに車の音が大きくて、窓を開けるとテレビの音が聞こえなかったといったこともあります。新築の場合は実際の部屋との違いが確認できないために、正確な判断がつきづらいというデメリットがあるのは否めません。

また、新築は同じエリアに建つ中古マンションと比べて1〜2割高く販売されていることが多いのですが、売りに出す場合は中古マーケットの価格で売れることが多いので、実質的にダウンすることもあり得ます。

実際のところ、新築マンションを買いたいニーズは高いのですが、価格が高すぎるので手が届かず、築浅の中古マンションを探す方が数としては多いです。

新築マンションは明らかにエリアの最高値なので、「そこまで出して買うべきか?」と考える人が中古マンションを買っているように感じます。  

それに、当然のことですが、中古マンションの方が物件数として多いので、選択肢が広がります。新築は数が少ない分、立地を選べないことがほとんどです。東京都内でいえば、いい場所はすでにほぼ埋まっており、高級マンションでもちょっと外れた場所に建つことが多いと思います。  

一方、中古であれば、自分たちは駅の南側がいいと思えばそのエリアで選ぶことができる。それが中古マンションをおすすめする理由です。日本のことわざに、「安物買いの銭失い」があります。これは、「江戸いろはかるた」に登場することわざで、安物のタンスを買ったものの引き出しが抜けず、結局はタンスを買い直して高くついた、というところからきているそうです。  

マンションを購入する際にも「不動産投資をしてみたいけれど、初期費用は抑えたい」「高額ローンは組めたとしても〝莫大な借金〟を抱えるのは不安」…こんな気持ちから、1軒目の投資用不動産として敷居の低いワンルームマンションを選ぶ人は多いと思います。  

実際に、ワンルームマンション投資は、サラリーマンでも気軽に始められるものとして、数年前より人気が加熱しています。しかし、ワンルームマンションの需要は下がり続ける可能性が高く、空室リスクも高いといえます。  

最も大きな要因は少子高齢化です。2024年の日本の人口は約1億2370万人ですが、26年後の2050年には9193万人になる見通しです(人口予測の数字は平成23年2月の国土審議会政策部会長期展望委員会より)。  

ものの30年で、3000万人もの人がいなくなるのです。主な入居者が若い世代であるワンルームマンションは大打撃を受けるでしょう。東京都心の大学も、人口減少で学生を集めることができない現実があることを知っておかなれけばなりません。  

しかも、ワンルームに入居するのは学生が多く、退去頻度も高い傾向があります。つまり、原状回復費や入居者集めの広告費がかさみやすいのです。将来的な資産価値、コスト面での負担を考えても、手狭なワンルームマンション投資はおすすめできません。

しかし、ある程度の広さがあれば人気は落ちません。では、どのくらいの広さがベストなのでしょうか?   

答えは、「2LDK・55㎡」です。6畳弱の居室が二つと、13畳前後のLDKがあるような間取りです。この間取りが最も需要が高く、空室リスクを避けることができます。

理由は、次の3点です。

1.子どものいない30〜40代の夫婦、同棲カップルから支持される

2.子どもが一人いる夫婦にも選ばれている

3.単身者にも「広すぎない」ので人気がある    

少子高齢化の影響を受けにくい物件を選ぶとすれば、ファミリー向けという条件は外せません。しかし、これが3LDK・80㎡だと今度は広すぎます。当然、ローン返済も高額になり、場合によっては融資金額の上限の関係でローン審査が通らないこともあります。

例えば、都内の超一等地、六本木一丁目の最高級マンションを買おうと思ったら、80㎡の相場価格は2億円以上するでしょう。しかし、55㎡なら1億円前後。夫婦で住宅ローンを活用して、がんばれば住める価格です。  

結果的に、1LDKでも3LDKでもない「2LDK・55㎡」が選ばれるというわけです。なお、50㎡以上であれば住宅ローン控除の対象になります。5000万円の物件の場合、現金ベースで年間20〜40万円も得することができます。  

住宅ローン控除は10年(新築の場合は13年)間続きます。どれだけお得かは、すぐに計算できるでしょう。このように、「2LDK・55㎡」のマンションは、住んでよし、売ってよし、貸してよしの「三方よし物件」です。  

タンスであれば、仮に「安物買いの銭失い」なっても数万円の損失で済みますが、マンションはそうはいきません。金額は数千万〜数億円の単位、おいそれと買い直すのも難しい世界です。選ぶべき物件をきちんと把握し、「いいもの買いの銭増やし」を目指しましょう。

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