状況がどんなに変わっても、価値が上がり続けるものがあります。
骨董品と美術品もそうですが、それ以外にも「土地」「貴金属」「宝石」があります。
紙幣はいくらでも刷ることができますが、土地は有限です。しかも、時間がたっても劣化しません。
東京都心の一等地である銀座や丸の内、ニューヨーク・マンハッタンのアッパーイーストサイド、パリの1区や5区、ロンドンのケンジントンやチェルシーといったところの不動産価格は年々右肩上がりになっています(もちろん場所や状況によっては価格が下がる場合もあります)。
貴金属には、「金」「銀」「プラチナ」などがあります。こちらも希少性があり、経年劣化しないという特徴があります。
なかでも、希少なのは金(ゴールド)です。これまで採掘された金の総量は、オリンピックで使われるプールの3杯分しかないといわれています。
プラチナは、金よりもさらに採掘量が少なく、宝飾用以外にも産業用の需要があります。
また、このところ価格が上昇しているのは「パラジウム」です。こちらも宝飾用以外に産業用の需要もあります。
宝石で希少なのは、なんといっても「ダイヤモンド」です。最近は人工的につくれるようになりましたが、それでも天然のダイヤモンドの人気は衰えていません。
なかでも価値がぐんぐん上がっているのは、ピンクやブルーなどの色がついた「カラーダイヤモンド」。
特にピンクダイヤモンドの人気が高く、最高品質で大粒のピンクダイヤモンドは、1カラットあたり1億円の値段がつくものもあります。
「カラット」とは大きさの単位と勘違いされがちですが、正しくは「重さ」の単位です。
1カラットは0.2g。金は1g1万8000円くらい(2025年8月29日時点)ですから、0.2gだと3600円程度。金と比べてみると、1カラット1億円のピンクダイヤが、いかに高価かがわかります。
税制面や配当金などを考慮しなければ、株式以外に、土地や貴金属、宝石といった価値の高いものにお金を換えておくという考え方もあるのです。
