氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

〈ブラックマンデー〉が示す、予測不能な大暴落に共通する“超危険なサイン”

1987年のブラックマンデーは、理由の見えにくいまま市場を恐怖に陥れた“説明できない暴落”でした。その背景には、ドル高からドル安への急転といった為替の構造変化が深く関係していたとされています。

相場が大きく動くとき、為替と株価はどのように連鎖していくのでしょうか。

史上最大の株価暴落となったブラックマンデーですが、実は、原因がはっきりしていません。ただし為替相場の急変動(ドルの急落)との関連が認められています。

当時の米国は双子の赤字と呼ばれていた財政赤字貿易赤字に苦しめられていました。対策として、それまで1ドル200〜250円程度だったドル円相場をプラザ合意(1985年9月)によって各国がドル売り介入を実施してドル安にシフトさせます。

ところが今度はドル安が止まらなくなってしまい、1986年後半には1ドル150円前後まで一気に円高ドル安が進行します。

そこで今度は、ドル安を食い止める目的でルーブル合意(1987年2月)が図られましたが、それでもドルが下げ止まらず、ブラックマンデーを誘発した1987年10月には1ドル140円台となり、1987年12月に1ドル120円割れまで急落したあと、ようやく反転しました。

同様に株価もブラックマンデー後も続落していましたが、為替が反転してドル高に転じると底入れしています。

このように、株価暴落の背景には、為替変動があることが少なくありません。特に、基軸通貨であるドルがドル高からドル安(円から見ると円安から円高)に転換する局面で多くの株価暴落が発生していることは知っておいたほうがよいでしょう。

■ドル安と連動した株価暴落の例

ブラックマンデー(1987年)

リーマンショック(2008年)

●コロナショック(2020年)

●円キャリートレード巻き戻しショック(2024年)

もちろん、ドル安に転じる局面で必ず株価暴落が発生するわけではありませんが、困難を承知のうえで経験則を導くとドル高からドル安に転じる局面では株価暴落の発生リスクがあるとは言えるでしょう。

ブラックマンデーに限らず、株価暴落の多くは予測が困難なものです。例外として、東日本大震災やコロナショックのような災害系の株価暴落があります。

これらの災害による株価暴落は予測できても、災害そのものの発生の時期については予測困難です。 例えば、2024年12月の時点では南海トラフ地震や首都直下型地震の発生時期を予測することは困難です。

でも、もし地震が発生したら株価暴落の可能性が高いことはわかりますね。当たり前のことですが、簡単に予測が可能であるならば、暴落というショック事態にはなりえません。予測できないからこそ株価暴落は発生するのです。

株価暴落は予測できないということを投資家として知っておきましょう。ブラックマンデーの翌日にNYダウが反発すると、日本市場でも多くの銘柄が反転上昇し、逆にストップ高となるなど、株価も急回復していきました。

しかしながら、暴落後にすぐ暴騰するというほど単純な終わり方ではなく、1ヵ月以内にほとんどの銘柄が、ブラックマンデー時の安値を何回か更新するなど、為替相場が落ち着くまでは不安定な状況が続きました。

先にピックアップした15銘柄のうち1ヵ月以内に安値を更新しなかったのは、日本製鉄と東京電力の2銘柄のみですから、株価暴落があった場合は慌てて買うよりも冷静に2番底を狙うほうが賢い選択かもしれません。

そして、ブラックマンデーから半年後には、日経平均株価も全値回復となり、そこから1989年12月の平成バブルの頂点に向けて日本株の史上最大のバブル相場が始まることになります。

株価暴落は予測できません。

理由がないのに大きく下げることもあります。理由が見つからない場合はその後、株価が急回復するケースもあるますが、理由が判明するまで株価が不安定になることもあります。

対処法として為替変動に注意を払います。

特に基軸通貨ドル売りは世界的な株安につながることもあります。中でも、ドル高からドル安に転換する局面では株価暴落リスクが発生しやすいのです。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村