氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

「職場を腐らせる」会社員の「迷惑すぎる実態」

根性論を押しつける、相手を見下す、責任をなすりつける、足を引っ張る、人によって態度を変える、自己保身しか頭にない……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのでしょうか。

自分が羨望を抱いていることは、誰だって認めたくない。なぜかといえば、自分がうらやましいと思っていると認めることは、自分のほうが羨望の対象よりも劣っていると認めることにつながるからです。  

そんなことは、強い自己愛の持ち主にとって耐え難いのです。

だから、自分には羨望のような陰湿な感情などないかのようにふるまおうとします。

それでも、羨望が募ると、どこかで吐き出さないと精神のバランスを保てなくなります。

そこで、ケチをつけて、他人が手にしている幸福を無価値化しようとします。  

この男性が吐いた毒を含んだ言葉はすべてこの文脈で理解できます。

新しいプロジェクトを立ち上げようと頑張っている後輩に嫌みを言うのは、自分も何か企画を出して、上司に認められ、プロジェクトリーダーとして活躍したいという願望があるからでしょう。

だが、自分には新たな企画を考え出す力はありません。

第一、直属の上司と反りが合わないので、せっかく企画を出しても、却下されかねないのです。

そういう状況で後輩が出した企画が認められ、新しいプロジェクトの立ち上げに向けて予算までついたのだから、嫌みの一つも言いたくなっても不思議ではありません。  

海外赴任にしても、この男性が実は熱望していたらしいことが明らかになりました。20代の頃、海外支社に転勤になるかもしれないからと熱心に英会話教室に通っていたといいます。

もっとも、課長の一歩手前のポジションで足踏みしているうちに、製造拠点の海外への移転が急速に進み、主要なポストは埋まってしまったので、よほどのことがない限り、今後しばらくはこの男性に海外勤務の話はきそうにありません。

だからこそ、海外に赴任することになった同僚に、あたかも不幸を願うかのような言葉を吐いたのではないでしょうか。 

この男性がケチをつけた相手は同僚や後輩だが、上司が部下にケチをつけることもあります。

たとえば、大きな契約が取れたと意気揚々と上司に報告した部下に、その上司は「いくら契約が取れても、接待で経費をたくさん使っていたら、会社の利益にはならないんだぞ。コストパフォーマンスを考えないと。お前の給料を考えたら、今の倍の契約を取ってこないと話にならんな」とケチをつけたといいます。

部下のほうは、いくら頑張っても認めてもらえず、それどころかダメ出しをされて意気消沈し、その後やる気をなくしてしまったそうです。  

合理的な思考回路の持ち主なら、大きな契約を取ってきた部下の功績を認めてほめ、激励すれば、部下がさらにやる気を出して頑張るだろうから、部署の業績もあがり、結果的に上司自身の手柄にもなると考えるところでしょう。

ところが、この上司は真逆の反応を示しました。

そのせいで部下の意欲を低下させ、結果的に部署の業績も低迷させることになりました。  

このように合理的とは到底いえないふるまいをする上司の胸中には、羨望が潜んでいることが少なくありません。

部下が大きな契約を取ったことはうれしい反面、その幸福に我慢ならない。自分以外の誰であれ、活躍し、成功していると、何となくしゃくにさわります。

「他人の幸福はしゃくの種」といえるかもしれません。それだけではなく嫉妬も潜んでいることがあります。

羨望と嫉妬は混同されやすいですが、明確に区別すべきです。

羨望が他人の幸福に我慢ならない怒りとすれば、嫉妬は自分の幸福を奪われるのではないかという喪失不安にほかならなりません。

たとえば、ある女性が隣家の美人妻の容貌をうらやましいと思うのは羨望ですが、その美人妻が自分の夫と楽しげに話しているのを見て、夫を奪われるのではないかと不安になる場合は嫉妬です。

だから、嫉妬のほうがより陰湿で、合理的判断を妨げます。  

大きな契約を取った部下をけなした上司の場合、「部下がこのまま実績を積んだら、自分の地位を奪われるのではないか」「部下が自分を追い越して出世したら、自分の昇進の可能性はなくなってしまうのではないか」などと喪失不安、つまり嫉妬を抱いた可能性も十分考えられます。

とくに部下と年齢が近い場合、羨望だけでなく嫉妬にもさいなまれる上司は少なくありあません。

結果的に優秀な部下をつぶしてしまうこともあるので、この手の上司の下で働くことになったら、要注意です。 

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