氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

脱マスク生活で「くさい人」急増

新型コロナウイルス感染症が、5類感染症に移行してから初めての夏。久々にマスクを外して生活をしていると、コロナ禍はわからなかった他人のニオイが鼻をつくようになった……なんていう人もいるでしょう。

それだけでなく、自分の汗が他人に不快な思いをさせているかも、と悩みを抱えるケースもあります。

長かったマスク生活を卒業し、人に会う機会が増えている今夏、相手の表情がわかり、コミュニケーションの取りやすさを実感するようになりました。

その半面、“あること”に悩む人が増えているといいます。  

じつは、マスク生活中には気がつかなかった“ニオイ”を、マスクを外してから感じるようになった、という人は少なくありません。人と人との距離も近くなっているので、コロナ禍よりも他人のニオイを感じやすい環境になっているためです。

一度他人のニオイが気になりだすと『自分も同じようににおっているかも』という不安に駆られるケースも多いです。

制汗剤ブランド「デオナチュレ」を販売しているシービックが実施したニオイに関するアンケート(*)でも、コロナ禍に行った同じ調査の結果と比べて「自分のニオイが気になるようになった」と回答した人は15%増、「他人のニオイが気になるようになった」と答えた人は25%も増えたという結果になりました。

また、ニオイを気にする人が増えているだけでなく、コロナ禍を経て、実際に汗のニオイが強くなっている人もいます。  

汗は本来無臭です。しかし、コロナ禍以降、運動不足になっていたり、在宅ワークで汗をかきにくい生活を送っている人は、体が“汗のかき方”を忘れている可能性があります。

汗をかかない状態が続くと、発汗に関わる汗腺という器官の機能が衰えてしまうんです。そこから出る汗には、ミネラルやアンモニアなどの『ニオイ成分』が多く含まれており、その汗が皮膚の表面や毛穴の中にいる雑菌と混じり合うと、さらに強いニオイが発生します。

とくにニオイの発生源になりやすいのが、耳裏、首のうしろと背中上部。ここは、皮脂を分泌する“皮脂腺”が多く、汗と皮脂が混ざりやすい要注意スポットとのことです。  

また、年齢を重ねると汗腺の中に脂肪酸(パルミトレイン酸)を含んだ皮脂が発生します。それが酸化すると『ノネナール』という成分に変わるのですが、このノネナールこそが“加齢臭”と呼ばれるニオイです。

汗腺の機能が低下しているところに、加齢臭も発生している人は、強い体臭を発している可能性があります。

中高年男性には耳の痛い話だが、マスク生活で体臭のケアを怠っていた人は、特に意識を向ける必要があるかもしれません。 

自分で確認しようがなく、他人からも指摘されにくい体臭の問題。気づかぬうちに周囲を不快にさせる“脱マスク後のスメルハラスメント”を回避するには、どのような対策をとればよいでしょうか。  

汗腺の機能が低下している人は、まず汗をかく習慣をつけましょう。適度な運動を心がけたり、サウナに行ったり、入浴時にしっかり湯船につかって発汗すると、ニオイの弱いサラッとした汗が出やすくなります。

また、入浴時は、皮脂が多く分泌される耳裏や首周り、背中の上部をしっかり洗ってください。その部位を洗うときは“綿のガーゼタオル”と、ポンプから“泡”が出るタイプのソープがおすすめです。

綿のガーゼタオルは優しく皮膚表面の古い皮脂を取り除きます。また、泡のソープは泡切れがいいのでソープの成分が体に残らず、かぶれる心配がありません。  

白い綿のガーゼタオルにソープをつけて、皮脂が多い部位を洗うと“黄色い皮脂汚れ”がタオルに付きます。自分の汚れを目で実感できるので、ぜひやってみてください。

また、入浴時に皮脂を洗い流す習慣をつけると、服の襟元の汚れもつきにくくなるので、洗濯時の悩みも解消されます。

耳裏や首周りを丁寧に洗うだけで、体臭もシャツの襟汚れも防止できるなら一石二鳥です。

そして、日中の汗のニオイを確実に抑えたいなら、朝にシャワーを浴びるのがベストです。  

皮脂は寝ている間にも分泌されるので、朝起きてそのまま外出すると、結局はニオイのもとになってしまうんです。就寝時の皮脂を取るためにシャワーを浴びると、その後6~8時間はニオイが発生しにくくなります。

加えて、防臭効果が高いミョウバン入りの制汗剤をワキや首のうしろ、耳裏など、汗や皮脂が多く出る部位に塗っておくと安心です。

体臭のケアには、入浴習慣の改善と適切なアイテム選びが必要なのです。

汗の悩みはニオイだけではなく、じつは、日本人の10人に1人が“汗の量の多さ”にストレスを感じています。

頭や顔、ワキの下、手のひら、足の裏のいずれかに大量の汗をかく『局所多汗症』は、季節を問わず汗が出る病気です。

人前でのプレゼンや、試験中などで緊張を感じると汗が出てしまうので、生活に支障をきたす人も少なくありません。

そのほか、シャツに汗染みがついてしまったり、手汗でスマホやパソコンが使いにくかったりと、さまざまなシーンで汗の影響を受けているといいます。

また、多汗に加えてニオイにも問題を抱えているケースもあり、たとえば、ワキの下にあるアポクリン汗腺が発達している人は、ワキのニオイが強くなる傾向があります。

アポクリン汗腺から出る汗には、タンパク質や糖質、脂肪酸アンモニアが含まれており、皮膚にいる細菌がそれらを分解すると強いニオイを発生させるのです。

いわゆる『ワキガ』の症状で、ベタっとした汗が出るのが特徴で、多汗を併発している人もいます。ニオイが強すぎる場合は、医療機関で治療を行う場合もあります。

こうした汗の悩みは他人に相談しにくく、ひとりで抱え込む人も少なくありません。

汗の量やニオイで困っている場合は、一度皮膚科を受診したほうがよいでしょう。

皮膚科では、保険診療で汗の量を抑える外用薬を処方しています。ワキの多汗症に適応がある『ラピフォートワイプ』と『エクロックゲル』は、お風呂上がりにワキの下に塗り、翌日日中のワキ汗の量を抑えてくれる薬です。

活動中は制汗剤をワキに直塗りしても問題ないので、ニオイのケアも並行して行えます。

また、今年6月には手汗を抑える『アポハイドローション』という塗り薬も新たに登場しました。この3年ほどで多汗症の保険適応外用薬が続々と出ているので、多汗が気になっている人は皮膚科の受診をおすすめします。

ひとりで苦悩しているならば、医師に相談するのが得策かもしれません。

こうしたセルフケアや皮膚科での治療で悩みが解消されると、夏を楽しむ余裕が生まれます。  

さまざまな場所で、安心して過ごせるのは大きなメリットです。同時に清潔感がアップして周囲に好印象も与えられるはずです。

それだけでなく、汗のケアを習慣化すると皮膚が健康になり、肌の病気の予防にもつながります。ビジネスパーソンの身だしなみとして、ぜひ取り入れてみてください。

自分の汗に無頓着でいると、仕事や人間関係に悪影響を及ぼすリスクもあります。脱マスクの夏は汗のケアを心がけるのが吉です。

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