氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

糖尿病や認知症の予防効果もある「低GI食」

長時間の集中力やパフォーマンスを高めるために、大切な場面で自分の能力を十分に発揮したいのであれば、何より脳を快適に活動させることが不可欠です。

そのためには、糖質が少なすぎても、多すぎても、脳は十分に機能できません。

「血糖値スパイク」を起こさないように食べることが大切になります。それによって、仕事や学習でも集中力が高まり、ミスが少なくなったり、効率的に作業を行うことができるようになります。

また脳内のグリコーゲン量を維持することで、長時間の記憶力が保持できる効果も期待できます。

血糖値スパイクを起こさないように糖質を摂るには「低GI食」を利用する方法です。

 

 

GIとは、グリセミック・インデックスの略で、食品を食べた後の血糖値の上昇を示す指標です。

ブドウ糖を100として相対的に表しています。数値が100に近いほど食後の血糖値が急激に上がり、低いほど食後の血糖値の上昇がゆるやかになります。

集中力を上げたい、学習効果を高めたいというときに食事に低GIの食品を上手に取り入れると、血糖値スパイクを起こすことなく、脳に定期的にエネルギーを供給できるようになります。

低GI食が脳のパフォーマンスに与える効果は、いろいろな研究によって明らかになってきています。

例えば、12~14歳の子どもを対象とした研究では、高GIの朝食と比べ、低GIの朝食を摂ったときのほうが、記憶力や注意力などを調べる認知機能テストの結果がよかったという報告があります。

49~71歳を対象とした研究でも、認知テストのスコアが上がることがわかっています。 

さらに、ご飯食の人はパン食の人よりも、見て記憶したり判断したりする能力(知覚統合指標)が高く、総合的な知的能力(全検査IQ)も高い傾向にあるという結果も示されています。

脳の1日のパフォーマンスを簡単に向上させたいなら、低GI食がお手軽で最もシンプルな方法のひとつです。

 

 

特に低GI食が健康に役立つ有名な例のひとつが、糖尿病のリスクを軽減できることです。 高GI食で「血糖値スパイク」をくり返していると、そのたびに大量のインスリンを分泌しなければならないすい臓が疲れてきます。

すい臓が弱ると、やがてインスリンを分泌する力が衰え、ブドウ糖が血液中にあまり、高血糖状態、つまり糖尿病を発症します。しかも怖いことに、糖尿病を発症する約10年前から血糖値スパイクの現象が起きていることも報告されています。

日本人の約2000万人が、糖尿病患者もしくはその予備群といわれていますが、低GI食は、そのリスクを軽減してくれるかもしれないのです。

糖尿病になると、認知症のリスクが高まることもわかっています。認知症の約7割といわれるアルツハイマー型は、脳のゴミといわれるアミロイドβという物質が、脳内に蓄積されることで認知機能が衰えるのではないかと考えられています。

このアミロイドβを除去するために、インスリン分解酵素IDE)が活躍するのですが、IDEは血糖値スパイクなどでインスリンが大量に分泌されると、インスリンの分解に使われてしまうため、アミロイドβを除去するところまで対応が追いつかなくなってしまうのです。

その結果、アミロイドβが脳に蓄積しやすくなり、アルツハイマーの発症の危険性が高まってしまいます。あるデータによると、糖尿病患者と予備軍は、正常の人と比べて4.6倍も認知症のリスクが高まるといわれています。

そういった意味で、血糖値スパイクを防げば、歳をとっても海馬や大脳皮質の機能をいつまでも健康に維持できるため、大切な脳を常によい状態に保つことができるようになります。 

 

 

低GI食には、ダイエット効果も期待できることが注目されています。なぜなら、低GI食は摂っても血糖値があまり上がらないため、血液中の余分なエネルギー(ブドウ糖)が脂肪になりにくいからです。

また、やみくもに食事をすると、またすぐに食べたくなるかもしれませんが、その原因のひとつは、血糖値スパイクによる血糖値の急激な低下によって、脳が「食べろ!」と指令を出すからです。

食べても空腹感に襲われて、また食べます。必要以上に糖質を摂れば、さらに太ることになります。 ダイエットで極端に糖質をゼロにするようなやり方はデメリットが多いこともわかっています。

なぜなら、糖質があまりにも不足すると、その分、脳は筋肉を分解してエネルギーを補おうとするからです。結果として、体全体の筋肉量が少なくなるため、私たちが24時間消費できる基礎代謝量まで減ってしまいます。

そのため悲しいことに、その場は短期的に減量できても、太りやすい体質になってしまう、つまりリバウンドをくり返してしまうのです。

そこで役立つのが、低GI食。低GI食は食べる満足度もありながら、血糖値が上がりにくいため、脂肪にも変換されにくく、筋肉も分解されずに健康な体を実現することができます。このように、脳のパフォーマンスだけでなく、体や心の健康にもほどよくいいのが、低GI食です。

GI値の高い食品と低い食品を見分けるポイントは3つあります。

1 甘すぎるものは要注意

2 炭水化物は、白い食べ物より黒い食べ物を選ぶ

3 食物繊維が多いものを選ぶ

これがおおよその見分ける基本になります。甘さは、そのほとんどがブドウ糖に起因しています。あまりにも甘いものを食べると、血糖値が急上昇します。

 

 

砂糖をそのまま原料に使ったお菓子、甘すぎる果物も、それだけたくさんの糖質を含んでいるということになります。

糖度とは糖質がどれだけ含まれているかを表す数値です。15度なら、100g 中に15g の糖質が含まれています。  

2つ目のポイントは「炭水化物は、白い食べ物より黒い食べ物」を選ぶことです。

炭水化物は糖質と食物繊維で構成されていますが、そのほとんどが糖質です。 しかし、含まれている糖質の量が食べ物の色によって異なるのです。

例えば、お米なら白米よりも茶色の玄米、白い食パンより茶色のライ麦パン、うどんよりそばのほうがGI値は低くなります。

精製されていない色のついた炭水化物は糖の消化吸収をゆるやかにしてくれる食物繊維を多く含むため、血糖値の上昇をゆるやかにしてくれるのです。

砂糖も、精製された上白糖より、黒砂糖のほうがGI値は低くなります。

3つ目のポイントは、白米と玄米の違いのように、その食品に食物繊維がどれだけ含まれているかです。

糖質がたくさん含まれている果物も、食物繊維が豊富な、例えばりんごやいちごなどは、食物繊維が少ないメロンやスイカよりもGI値が低くなります。GI値の面でみると、フルーツジュースや果物ジャムは糖質が高くなります。

使用されているのが果汁のみになると、食物繊維が失われた食品になるからです。食物繊維が豊富とされる野菜の中では、でんぷん質を多く含むじゃがいもや里いもなどのいも類は高GI食品になります。

例えば、肉や魚、乳製品などは糖質がそれほど含まれない低GI食品を積極的に摂りたい食べ物です。ただし、低GI食品だからといって、いくらでも食べていいというわけではないので食べすぎには十分気をつけてください。

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