氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

日本の中高年男性の自殺率が最も高い

2021年2月に孤独・孤立対策担当大臣が任命され、担当室も設置されました。イギリスに次いで、世界で2人目の担当大臣の誕生です。

コロナ禍で自殺率が上がり、とりわけ女性や若者の自殺が急増したことで、危機感を抱いたのが大きな背景です。

 孤独・孤立が重要な問題だということは、福祉の現場ではずいぶん前から言われていました。

困窮している人には二つの共通点があり、一つは複数の困難が重なっていること、もう一つは社会とのつながりが切れていることです。

しかし、孤独や孤立が困窮につながるということは政府内でもなかなか理解してもらえませんでした。

それが、今や担当大臣が置かれるほどになったのですから、社会の意識もずいぶんと変わってきました。

ところでみなさんは、孤独・孤立といったときにどんな人を思い浮かべますか。

一人暮らしの高齢者、ワンオペ育児のお母さん、引きこもりの若者、厳しい家庭環境にある子ども、刑務所出所者、非行少年、外国人やLGBTQの方々などが孤立しやすいかもしれません。

そこで担当室でも「子育て」「生活困窮」「子ども・若者」「女性」などさまざまなテーマを設けてヒアリングを続けています。

一方、こういうとき、対象として頭に浮かびにくいのが中高年男性です。

コロナ禍で自殺が増えているのは女性・若者ですが、自殺率が最も高いのは、実はコロナの前も後も中高年男性なのです。

「立派な社会人」に見えて孤独に苦しんでいる中高年男性、みなさんの周りにはいませんか。どうか気を付けてあげてください。

中高年男性はもちろんのこと、ヒアリングの中で共通して指摘されたのは、相談をすることの難しさです。

人に頼ってはいけない、人に迷惑をかけてはいけないと教えられて育った日本人には、相談をすることをためらう人、人に頼ることは恥ずかしいことだと思う人が多いのです。

この考え方を少し変えられないかなあと思っています。 東京大学の熊谷晋一郎先生が「自立とは、人に依存しないことではない。たくさんのものに少しずつ依存できるようになることだ」と教えてくれました。

困ったらSOSを出せる、一方で自分もできることで人を助ける、そんなお互い様の社会が生きやすいと思います。

生きづらさを抱えた少女たちを支援する「若草プロジェクト」で、LINE相談を担当するボランティアの大学生に、どんな人だったら相談しやすいか聞いてみました。

「自分の考えを押し付けない。悩みを悩みとして聞いてくれる人」という答えが返ってきました。

あなたの身近にも孤独を感じている人がいるかもしれません。もし、そんな人に出会ったら、まずは聞いてあげてください。

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