氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

国の借金を減らすには「富裕層の財産没収」しかない

まず現時点において、日本の国民の多くが不安に思っていることは「インフレがどこまで進むのか」だと思います。

日本の政府・財務省・日銀にとって、インフレは「国策」です。アベノミクスはそもそもインフレ誘導政策ですし、アベノミクスが始まってほどなくして、日銀によって異次元の金融緩和が行われました。

この時(2013年4月)から、政府はインフレによる「政府の借金軽減政策」に乗り出したのです。

インフレになれば、借金の実質的な負担は軽減されるので、日本一の借金王である日本政府は「インフレによる政府の借金の軽減」を謀っているのです。

たとえば、1000万円の借金も、インフレで年収が400万円から4000万円になれば、簡単に返すことができます。それと同じことです。

 

 

日本の政府(国と地方)の債務残高が1200兆円を超えていることは、ご存じの方も多いと思います。

これをなんとかするには、強めのインフレ(または、ハイパーインフレ)を起こすか、「財産税」を課税するかしか、手立てはもうないのです。

ハイパーインフレと財産税の課税のどちらがマシかといえば、決定的に「財産税課税のほうがマシ」です。

財産税課税というのは、主に現金預金や金融資産に対して一時的に行われる課税であり、表現は悪いですが、実質的には国による「財産没収」です。

憲法が保障する財産権の見地から、「預金封鎖」といったあからさまな財産没収はできないので、「課税」という形で国が財産を没収するわけです。

この方策による国家の借金の軽減がなぜ「マシなほう」なのかというと、財産税課税が行われるとした場合には、たぶん4000万円とか5000万円といった「課税最低限」が設けられると考えられるからです。

そうなれば、大多数の国民は課税されずにすむのです。

なぜそうするかというと、国民的な反対や暴動が起こらないようにするためです。

現在でも、相続税については「3000万円+法定相続人の数×600万円」までは非課税とされています。

配偶者と子供二人という一般的な家庭では「4800万円まで」の相続財産には課税されません。これによって、全国民の90%以上は相続税を課税されないといわれています。

これと同じように、4000万円とか5000万円といった「課税最低限(=非課税枠)」を設けることによって、90%程度の国民を財産税課税の対象から除外するのです。

そうすれば、国民の同意を得やすいというわけです。

しかしながら、ここで「自分は4000万円とか5000万円というような金額の課税財産(現金預金や金融資産)を持っていないから安心だ。自分には関係ないや」と考えた方は甘いです。

一般の庶民には課税しない代わりに、富裕層に対してはかなり強めの課税になるので、富裕層の財産が激減し、消費意欲が激減します。これは景気を大きく冷やし、大不況を呼びます。

そうなると、一般の国民の暮らしにも大きな負の要因となってのしかかります。

ですから、財産税課税は直接的または間接的な形で国民全体にマイナスの影響を及ぼすことになるのです。

 

 

なぜそんなことをするのかというと、国家の債務残高がどうしようもないほど莫大になってしまっているからです。

これを近いうちになんとかしないと、最悪の場合は、日本が国際的な取引から除外されてしまうという事態にすらなりかねません。

極論してしまうと、国際的な通貨決済システムから排除されてしまい、貿易などに支障をきたしてしまうのです。

政府はいよいよお尻に火がついた状態だと思います。

そもそも、なぜ国家の債務残高がどうしようもないほど莫大になってしまったのかというと、国民が国を頼りすぎたから、そして、無能な人を代議士にしてしまって、彼らが自分たちの再選を狙って、野放図に借金を膨らませたからです。

すなわち、国民の民度が低いからこうなってしまったわけで、どこかでそれを清算しなければならないのです。それが財産税課税です。

財産税課税による清算は、直接的または間接的に国民全員の痛みを伴いますが、元はといえば国民のせいなので、自業自得的に受け入れるしかないということになります。

政府は、いけしゃあしゃあと財産税課税の準備を進めています。すでに証券口座はマイナンバーに紐づけされていますし、銀行口座もそうなるのは時間の問題でしょう。

また、不動産には登記がありますから、国が国民の所有する不動産の情報を集約するのは可能なことです(ただし、居住用の不動産は課税の対象にはならないでしょう。それをやってしまうと、それこそ本当に暴動が起こりかねないからです)。

また、政府は2022年9月に入って、「マイナンバーカードの取得率を100%にする」と言い出しています。

そして、10月には健康保険証をマイナンバーカードに一本化すると公表しました。すでに健康保険証をマイナンバーカードに一本化する仕組みはできていますが、そうするかどうかは、現在は任意です。

それを強制化すれば、国民皆保険制度の下では、イヤでも全員が健康保険証としてマイナンバーカードを持たざるを得なくなります。

ただ、岸田総理は最近になって、国会での野党からの追及に対して、健康保険証は廃止するが、マイナンバーカードを持っていない人には資格確認書をつくるそうです。

そして、マイナンバーカードに財産関係の情報を集約することで、国民の財産を国家が一元的に管理できるようにしようとしているのです。

それもすべては、財産税課税のための準備です。また、2024年の上半期をメドとして行われる「新紙幣発行」も、財産税課税のための準備です。

 

 

旧紙幣(福沢諭吉翁たち)をつかえなくすることによって、タンス預金をあぶり出すのです。

たとえば、2024年の4~6月を交換時期と定めて、その間に旧紙幣をいったん、すべて銀行預金に入金させます。

そうしないと、新紙幣と交換できないようにするのです。こうすることで、各個人の銀行預金にタンス預金が全額入金されます。それを課税対象の預貯金額として把握するのです。

さらには、消費税の課税実務において、「インボイス方式」が採用されることが決まりました。これは「消費税の税率を多段階税率にするための準備」です。

たとえば、贅沢品に対する消費税率を20%とか25%にするわけです。

消費税の税率を3段階以上にするには、課税実務上、インボイス方式を採用することが必須なのです。

国税庁が今になって、インボイス方式を採用すると言い出したのは、それが目的であることは明白です。

そうすることで、消費税の総税収を引き上げようと目論んでいるとしか考えられません。

贅沢品だけではありません。現在10%の標準税率も、どさくさ紛れに15%にするつもりでしょう。

一方、それに併せて、生活必需品に対する消費税の税率は0%にするでしょう。

これは、消費税の増税に関して大多数の国民の反感を買わないようにするための「隠れ蓑」です。

そうすることによって、「逆進性」という消費税の最大の欠点を緩和できるからです。

生活必需品の税率を0%にすることは必須です。しかし、標準税率を15%にしたり、最高税率を25%にしたりすることによって、消費税全体の課税額を増やそうとすることは明らかです。

国家の債務が破滅的な規模に膨らんでおり、さらにコロナ支援の美名の下に、滅茶苦茶なバラマキをやってしまったことで、国家財政は破綻の危機にあるからです。

ですから、これは決して「被害妄想的なこと」ではなく、現状を踏まえた「論理的な帰結」なのです。

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