氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

「半沢直樹」はいない!? イマドキ銀行員の特性

銀行の就職人気ランキングはいまだに順位が高い傾向にあります。「マイナビ」が発表したランキング(2025年卒、文系)では、みずほフィナンシャルグループが2位、三菱UFJ銀行が4位とベスト10入り、三井住友銀行も23位にランクインしています。

また東洋経済が発表した「就活生に人気が高い会社」ランキング(2024年卒後半、文系)では、みずほフィナンシャルグループが9位に入っているほか、三井住友信託銀行あおぞら銀行18位、りそなグループ、三井住友銀行三菱UFJ銀行などがランクインしています。

ただし、理系の学生には人気がなく、東洋経済の理系版のランキングでは、50位以内に銀行はランクインしていませんでした。 

銀行業界は、安定性、社会的地位の高さ、給与の高さから、公務員や総合商社と並んで人気業種の1つでした。

しかし、低金利環境下において収益力の低下、店舗の統廃合、人員削減などが明らかになるにつれて、就職人気に陰りが見られるようになってきたとされています。

さらに最近は、金融とテクノロジーの融合であるフィンテック、AIの隆盛、事務作業の自動化(RPA)、個人の現金離れ等によって、銀行員が不要になっていくという論調もマスコミでしきりに語られてきました。

特にフィンテックという形で他業界から銀行業界に参入が相次ぐことで、銀行は厳しい環境に置かれるかもしれないと危機感を抱いていました(今も抱いています)。

そのように、コロナ禍前より銀行の就職人気は低下していたのですが、最近は急激に人気が回復してきています。

この要因は、金利上昇による業績の改善期待があること、コロナ禍でも経営が安定していたことが再評価されたこと、銀行の採用がジェネラリストだけでなくプロフェッショナル職種が増えてきていることなどが挙げられるでしょう。

確かに銀行業界は長年の低金利政策によって本業の収益が低迷してきました。閉塞感が漂っていたと言ってもよいでしょう。

ただ、金利が上昇するとなると銀行業にはプラスの効果が見込まれます。つい数年前までは銀行員は大規模リストラを避けられないとマスコミなどからは指摘されていましたが、今は銀行でも人手不足であり、銀行の業績見通しが明るくなってきたこともあり、銀行人気が再燃していると思われます。

では銀行員になった際に、個人としてはどのようなメリットがあるのでしょうか? 順番に見て行きましょう。

・年収が高い

銀行は業界全体の平均年収が高いということが最もメリットがあると言えるでしょう。社会人1年目の時には他の業界と年収がほとんど変わらなかったとしても、総合職であれば30代になる頃には急激に給料が上昇していることが一般的です。

・社会的な信頼度が高い

これは上記にも関連しますが、社会的に信頼性が高い職業とされています(最近は少し信頼性が低くなったかもしれませんが)。そして、この信頼性は定性的なものだけではなく、住宅ローンやオート(自動車)ローン等を借りるのが容易という形で表れます。 ・安定している

銀行は収益力確保に苦労してきましたが、破綻すると社会不安をもたらすほどの重要な機能でもあります。そのため厳しい自己資本比率規制があり、破綻する可能性は低いといえます。また、銀行は退職金や企業年金・遺族年金等の福利厚生が充実しており、一度就職してしまえば、比較的安定した人生を送ることができます。

・さまざまな経営者・業界を知ることができる

銀行員は若い頃からさまざまな経営者と会うことが出来ます。成功した個人から学ぶことは多いでしょう。またさまざまな業界を担当することで、幅広い経済に対する見方を養うことができるとともに、転職しても良い業界等も感じることが出来るでしょう。

・金融知識・スキルを得られる

銀行ではさまざまな金融商品やサービスを取り扱っており、金融知識やスキルを学ぶことができます。この知識やスキルは、自身の資産運用にとって有用であり、また他の業界に転職する際にも役に立ちます。

次に銀行員になることのデメリットについても挙げます。

・転居を伴う異動があることが一般的

転居を伴う異動は非常に大きなデメリットです。夫婦共働きが当たり前の世の中においては、夫婦どちらか一方が転居を伴う異動があれば家庭が崩壊する可能性すらあるでしょう。

銀行員の人気が低下した理由もこの転居を伴う異動にあるのではないかと言われているぐらいです。

・専門性が身に付かないリスクがある

銀行には専門性が身に付く部署が多数存在します。一方で、営業店などのような顧客を担当する拠点は、専門性よりは何でもやらざるを得ない環境にあることが多いでしょう。従って、特に若手銀行員にとっては、ずっとジェネラリストのように働くのではないかと心配になることも多いと思われます。

・人口減少の影響を受ける

これはどの業界でも同様ですが、特に地方銀行においては、その地域の人口動態に大きな影響を受けます。さらに近時は、地方で預金者が亡くなった場合、その相続人(子どもなど)は大都市圏に居住していることが多く、相続に伴い預金が地方銀行から減り大都市圏の銀行に移されるということが問題になってきています。

・業界内で小さくまとまることがある

銀行は他業界と接点を持つと「おカネを貸してよ」と言われることが多いものです。ただ、そのようなことを面倒に思ったり、金融犯罪に巻き込まれないようになどと考えすぎてしまい、他業界の人たちと接点が途切れる事例が多くあります。

・ブラックな職場である可能性もある

銀行員は「忙しすぎてプライベートがなく、友達がいなくなる」「職場環境が長時間労働等でブラック」「ノルマが厳しい」「パワハラ・セクハラが多い」と説明されることも多いのが現実です。

忙しすぎるというのは一昔前であり、今は労働時間規制が厳しく適用されるようになり、人間らしい生活を送ることができる銀行員が増えたと思われます。 また、ノルマが厳しいというのは間違いありません。

パワハラ・セクハラは急減しているとは思いますが、完全になくなったわけではありません。

近時、銀行員の傾向として筆者が感じているのは以下の要素です。

・真面目な人が多い(尖った人材は少ない)

これは過去から同様だったかもしれませんが、近時の新入行員は真面目な方が多いと言われます。安定したご家庭に生まれ、良い大学を出て、安定を望んで銀行員になる方です。 銀行で一旗揚げようというような人は希少でしょう。当然ながら、池井戸潤先生の『半沢直樹シリーズ』の主人公になりそうな人物が銀行に入行してきたことを見たことはありません。

また、叱られることには慣れていない個人が多い印象です(お客様からのクレームを恐れる企業文化のようなものも存在します)。

・受け身の人が多い

銀行は経済の黒子です。何かを作り上げるというよりは、誰かの手助けをする仕事とも言えるでしょう。そのような業界だからか、銀行員は、何かをやりたいというよりは、「○○銀行に入りたい」という理由で入行してくることが一般的でしょう。

そして、銀行はお上の規制が厳しいことから、マニュアルこそ絶対の文化が強い職場です。仕事は与えられるものであり、作るものではないというマインドセットになってしまう銀行員は多数存在します。

・やりがいを感じられていない

上記の2つが要因なのかもしれませんが、やりがいを感じられない銀行員が多く存在します(これは銀行の労働組合のアンケート等から明らかと思われます)。一方で、お客様からの感謝にやりがいを感じている銀行員も多く存在し、銀行員は承認欲求が強いように筆者は感じています。それだけ業務そのものからはやりがいや社会的意義を見出しづらいのかもしれません。

・他業界に転職を検討する人が多い

前述の通り、結婚を意識している年代の銀行員は転居を伴う転勤を嫌います。そのため、専門部署に行きたがる傾向もあります。これは専門部署が本店にあることが多いためであり、ずっと本店にいれば転居しなくてすむためです。

また、抜本的な解決策として、転勤がない企業へ転職する若手銀行員も相応に存在します。加えて、専門性や手に職を付けたいということで、コンサルやIT関連企業に転職する若手銀行員を筆者は多く見てきました。銀行員として働いていると、「なんでもやらされ、便利に使われて終わり」と感じている若手銀行員は多いかもしれません。

 以上、近時の銀行員像について解説してきました。これは筆者の見方でしかありませんが、周囲の銀行員との情報交換を経た後の感覚であるために、決して的外れなものではないと考えています。

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