氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

「なぜ日本人は死ぬまで働き続けてしまうのか」…日本社会に潜む「歪みの正体」

長時間労働を強いられながら、なぜ体力的にも精神的にもきつい仕事を辞められず自死に至るまで働き続けなければならないケースが続出するのだろうでしょうか。  

以前には、遺書に『会社に申し訳ない』などの文言が記されることが珍しくありませんでしたが、今は時代も変わり、会社への忠誠心は弱まりつつあるように感じます。

それよりも大きな3つの要因が複雑に作用しているのです。  

1つ目は、仕事を途中で投げ出せないという責任感や、仕事自体への愛着などの『仕事倫理』。  

2つ目は、『精神疾患に伴う心理的視野狭窄』。うつ病適応障害などの精神疾患にかかってしまうと自分の周囲の状況が見えづらく、合理的な判断がしづらくなります。  

3つ目は、特に強調したいのですが『経済的不安』です。転職市場で流動性が高まってきているとはいえ、そもそも転職できるのか、転職後の収入不安などが大きく影響します。

さらに、家族がいて自分が稼ぎ手の場合、仕事を辞めることのハードルはいっそう高くなります。

過労死は、WHOでも報告があるように海外でも社会問題として認知されています。

一方、過労自死について海外ではどう捉えられているのでしょうか。  

「たとえば、G7各国の中でも自死死亡率が高いフランスでは2002年に世界で初めてモラルハラスメントに関する法規が策定され、モラハラ刑事罰の対象となることが明示されました。  

しかし、2008年2月~2009年9月の約1年半の間に通信最大手のフランステレコムで従業員の自死者数が23人にも上り社会問題に発展しました。

2019年にはパリ郊外にある学校の校長が過労自死したことを受けて、大勢の教員が抗議デモを行うなどの騒動も起きており、たびたび社会の注目を集めています。  

G7各国の自死死亡率が最も高いのは日本ですが、その次に高いアメリカでも職場での自殺は、2000年代初頭から劇的に増加し、2005年には180件が報告されました。  

2019年には307件と過去最高となり、日本ほどの社会問題になっているのかは不明ですが、決して少なくない数字といえるでしょう。 

過労死や過労自死を防ぐには、どのような対策が求められるのでしょうか。

構造的な問題の解決が必要です。  

仕事を辞めることに対するハードルを下げるという点においては、社会構造の変化にあわせて雇用の流動性を高めつつ、失業給付や再就職支援をいっそう拡充させるなど環境整備を進めることが必要です。

前者は大きな変化を伴うため、急にはできないかもしれませんが、後者はすぐに改善できる余地があるのではないでしょうか。

また、自分の仕事の範囲外の不当な要求を断りやすくするために職務内容の明確化も進めるべきだと思います。

これらの労働市場や労働環境を改善することに加え、社員のメンタルヘルス対策も不可欠です。  

今まさに自殺念慮・企図をもつ人にとっては、精神医学による治療が必須です。

2015年に常時従業員が50人以上の事業所に対し、年1回のストレスチェックを義務付けられました。その影響で会社と従業員、双方でメンタルヘルスに関する知識と理解などのリテラシー向上に寄与していると思われます。  

ただ、データを見ると、心の病を抱える労働者は増加傾向にあるため、新たな対策案も考えていく必要があるかもしれません。

ハラスメントを許さない組織風土の醸成、風通しの良い職場環境づくり、若手に対するフォロー体制の構築が必要です。  

2023年(令和5年)版過労死等防止対策白書」によると、国が過労死等の防止のために重点的に取り組まなければならない対策として、「長時間労働の削減、過重労働による健康障害防止、勤務間インターバル制度の導入促進、年次有給休暇の取得促進、メンタルヘルス不調の予防及びハラスメントの防止について、関係法令等に基づき強力に推進すること」としています。  

国以外にも地方公共団体や事業主はもちろん、国民一人ひとりが過重労働による自らの健康の不調や周りの人々の不調に気づき、適切に対処できるよう取り組む姿勢が望まれます。

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