株式投資で「稼ぐ金額を増やしたい」と考えたとき、株価や開示情報、各種メディアを毎日チェックしたり、売買方法を研究したりといった方法を実践する人は多いでしょう。
しかし、盲点となるような“意外な手段”が存在すします。
どういうことか、詳しくみていきましょう。
株式投資で一層稼ぐための方法として、「株式投資以外の収入を増やしていくこと」が、まずその1つとなります。
投資とは、多くの資本を投入したほうが稼ぎが大きくなるものです。
ですから、その資本を増やすことに努めます。
つまり、「増資をするための資金を稼ぐ」ということです。
たとえば、同じ10%の運用益が上がったとしても、100万円を運用した人の稼ぎは100万×10%=10万円ですが、1,000万円運用した人の稼ぎは1,000万円×10%=100万円です。同じく1億円ならば、1億円×10%で1,000万円です。
投資では、運用する資本が大きいほど、稼ぐ「率」が同じである場合、稼ぐ「金額」は大きくなります。
そのため、資本の大きさというのは非常に重要なのです。 個人投資家の場合、何らかの仕事に就き、その稼ぎの一部を株式投資に回している人が多いでしょう。
ですから、一生懸命働いてそちらの収入を増やすことです。
そして、それによって投資に回す金額を増やすことです。
それもまた、株式投資で一層稼ぐためには必要なことだといえるのです。
そして同じく増資をするという目的から、倹約するということもまた、株式投資で一層稼ぐために必要なことだといえます。
収入が同じである場合、支出が少ないほどお金が余るのは、当然のことです。
また、仮に株式投資以外の方法で収入を増やせなくても、支出を減らすことでお金を余らすことができます。
ですから、とにかく倹約して支出を減らし、余ったお金で増資をしていくこともまた、有効な手段となります。
そもそも、資金を「消費」や「浪費」ではなく未来に向けて使うことこそ、「投資」だといえるのかもしれません。
ちなみに倹約には、副次的な効果もあります。それは、倹約が「必要なことにしかお金を使わない」「物の価値を見る目を養う」ことの訓練になるからです。
株式投資をする際には、その場の欲求に流されて株を買っていては、うまく稼ぐことなどできません。買うべき株がない時は買わない、買うとしても適正以下の価格で買う、という冷静さや合理性がやはり必要なのです。
そして普段から倹約に努めていれば、そういった点も磨かれていくのではないでしょうか。
最後に、自分に投資する、ということも述べておきたいと思います。
稼ぎ、倹約し、資本を増やすことに加えて、自分に投資をすることもまた、株式投資で一層稼ぐために必要なことだと考えます。
株式投資で稼ぐことのほか、前述した株式投資以外の収入を増やすためにも、「能力」が必要です。そして倹約であっても、自分の感情を理解しコントロールする知性や、物の価値を見る目といった「能力」が必要でしょう。
投資による収益を上げることにも、そのための資本を増やそうと稼いだり倹約したりすることにも、結局は自分の能力が必要だということです。
そしてその能力向上のために、自分に投資することをおすすめしたいのです。
自分を高めるためにコストを払うことが、自分への投資です。
本を買って読んだり、人の話を聞いたり、何かを学んだり、何かを経験したりして、自分を高めるように努めてください。
ただし、単なる浪費や無駄な出費を「自分への投資」だと考えてはいけません。倹約はやはり忘れないようにしましょう。
しかし一方で、自分を高めるためにはお金がかかる場合が多々あります。ですから、その時はためらわずにしっかりと身銭を切るべきでしょう。
お金をつかって自分を高めることも、やはり必要でしょう。
そして、投資資金を増やすとともにそうやって自分を高めていけば、より一層株式投資で稼げるようになるはずです。
(1)株式投資以外の収入を増やし、資本を増やす
(2)倹約に努め、資本を増やす。同時に「必要なことにしかお金をつかわない」「物の価値を見る目を養う」ことの訓練をする
(3)自分に投資し、投資成績を向上させ、かつ株式投資以外の収入を増やすことや倹約にもそれを生かす
意外かもしれませんが、以上の3つは株式投資で一層稼ぐために必要な努力といえるでしょう。
そして、利益を出すため、株価がグンと上がりそうな有望企業を見つけるには、どうすればよいのでしょうか?
株価が10倍以上になるテンバガー株が生まれやすいのは、中小型株と業績回復株です。
この2つを比べると、狙いやすいのは中小型成長株。企業の業績は一朝一夕に変わるものではなく、昨日まで不調だった企業が、今日から急に儲かるようになるケースは稀だからです。
とはいえ、企業の業績は景気全体のサイクルに影響を受けるため、不景気の時期には業績が悪化する企業が増え、業績回復株として狙える選択肢が増えます。景気の影響で減収や赤字になっても、実力のある企業は確実に業績回復していきます。
業績回復株を探す条件を次の3つにしました。
①減収増益
②赤字から黒字転換が見込める
③景気敏感株
3つすべてに当てはまる株ではなく、どれかに当てはまる株を狙います。
「減収増益」は、売上高は減っていますが、利益は増えている状態です。 売上が減っても、それ以上にコストを抑えれば利益は残りやすくなります。
減収減益のときはほとんどの会社がコスト削減に取り組むため、事業運営の無駄が減って、効率的な経営に生まれ変わります。
すると、売上が少し戻っただけでも利益が増えやすくなります。利益が出るようになれば、新しい商品やサービスをつくり出すなどして売上を増やすチャンスも生まれますので、このような変化を通じて、減収減益だった企業は減収増益、増収増益へと向かい、株価もその流れに乗って大きく上昇していくわけです。
業績回復株はこの流れに乗りそうな株で、買うタイミングとしては減収減益か減収増益で、増収増益に向かいつつある株が候補となります。
「赤字からの黒字転換」は、営業利益などが、前期は赤字で今期は黒字、または今期は赤字で来期は黒字が見込めるという意味です。
企業の収益サイクルを見ると、赤字企業は減収減益の状態です。このタイプの企業が黒字化するということは、減収増益のステップに向かうパターンと、減収増益のステップを飛ばして、いきなり増収増益の状態になるパターンが考えられます。
株価が大きく上昇するのは業績の変化率が大きい後者で、いわゆるV字回復の状態です。 投資家目線からは、赤字企業の株は安くても買いたいと思いません。
株価がどこまで下落するかわからないし、最悪のケースとして倒産や上場廃止のリスクもあるからです。
一方、増収増益の企業の株はさらなる成長性が見込めるので、高くても買いたいと思います。赤字からの黒字転換、減収減益から増収増益への方向転換によって市場の評価が180度変わり、減収増益の状態にある株よりも大きなリターンが見込めるわけです。
「景気敏感株」は、個々の企業の収益サイクルではなく、市場全体、経済全体のサイクルに関連する話です。
たとえば、リーマンショックの前後から景気が悪くなり、アベノミクスによって景気がよくなるといった大きなサイクル。
このような動きに業績が左右されやすい企業の株を景気敏感株といいます。 具体的には、鉄鋼、化学、紙パルプなど素材産業の企業や、設備投資と関連性の高い工作機械メーカーなどがこのタイプに含まれます。
景気と業績が連動する背景として、たとえば、景気がよくなるとモノが売れるので、増産するための設備投資が活発になります。
また、鉄鋼や化学産業は巨大な生産設備を保有しているなど固定費が高いため、景気の変動で売上が大きく振れると利益はもっと大きく振れる傾向にあります。