氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

【新NISA】魅力ポイントと意外なデメリット

2024年から新NISAがはじまる予定です。 新NISAは非課税保有期間が無期限になるなど、これまでより使いやすくなるため興味を抱かれる方も多いでしょう。 

とはいえ、「現行NISAとどこが違うの?」という疑問もあるのではないでしょうか。

新NISAの魅力的な制度改正内容をみていきます。

株式会社ZUUと株式会社NTTドコモが共同運営する金融メディア「MONEY TIMES™」が行った調査によると、みんなが考える「新しいNISAの魅力的な制度改正内容」は以下の通り。

新しいNISAの魅力的な制度改正内容:男性・女性(複数回答可)

 

 

・非課税保有期間の無期限化:30.6%・25.0% 

・年間投資上限枠が最大360万円に拡大:24.2%・15.8%  

・制度の恒久化:23.2%・12.6%  

・つみたて投資枠・成長投資枠の併用が可能:22.8%・16.2%

 ・生涯非課税限度額が最大1800万円で新設:21.0%・13.8%など

男女ともに新しいNISAの魅力的な制度改正内容として、「非課税保有期間の無期限化」が1位に挙がりました。

現行のNISA制度では一般NISAで5年間、つみたてNISAで20年間と決められているため物足りなさを感じていた方もいるでしょう。

次に年間投資上限枠の拡大や、制度の恒久化などに魅力を感じている方が多いとわかります。 では実際に、現行のNISAと新NISAの違いを比べていきましょう。

 NISA制度は運用益に約2割かかる税金が非課税になる制度です。 2023年までの現行NISAは以下の通り。

【現行NISA】一般NISA  

・年間非課税枠:120万円

・非課税保有期間:5年間

・投資可能商品:上場株式、投資信託

【現行NISA】つみたてNISA  

・年間非課税枠:40万円  

・非課税保有期間:20年間  

・投資可能商品:投資信託ETF

 

 

現行のNISA制度は「一般NISA」と「つみたてNISA」にわかれており、どちらか片方を選ばなければなりませんでした。 2024年からの新NISAは以下のとおりです。

【新NISA】成長投資枠(現行の一般NISA)  

・年間投資上限額:240万円  

・非課税保有期間:無期限  

・投資対象商品:上場株式

投資信託など

【新NISA】つみたて投資枠(現行のつみたてNISA)  

・年間投資上限額:120万円  

・非課税保有期間:無期限  

・投資対象商品:投資信託ETF 非課税保有限度額(総枠):1800万円(うち成長投資枠1200万円)※枠の再利用が可能 新NISAでは、成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能となりました。

また非課税保有期間が無期限になり、年間投資上限額も増えています。

現行NISA制度については、買付自体は2023年末で終了となりますが、新NISA開始後も非課税口座内にある商品は新NISAの「外枠」で現行の取扱いを継続されます。

みなさんが感じる制度改正の魅力1位は「非課税保有期間の無期限化」でしたが、その他の魅力ポイントや意外なデメリットも見ていきましょう。

1.年間投資上限枠の拡大

アンケートの2位に入っていましたが、新NISAでは成長投資枠(現行の一般NISA)で年240万円、つみたて投資枠(つみたてNISA)で年120万の運用が可能になります。

現行NISAでは、たとえばつみたてNISAは年40万円までなので、月にすると約3.3万円まで運用が可能です。

それ以上の投資を希望していた方にとっては、新NISAなら月10万円まで可能になるので、利用しやすくなるでしょう。

2.つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能に

現行NISAは一般NISAとつみたてNISAが併用できませんでしたが、新NISAは成長投資枠とつみたて投資枠が併用できるようになります。

成長投資枠とつみたて投資枠では、運用商品や投資方法、リスクなどの違いがあります。 現行のつみたてNISAは20~40歳代の若い世代の口座数が多くなっています。

これはつみたてNISAが少額からの「長期・積立・分散投資」を支援するための非課税制度であり、少額で長期間運用できる特徴が影響しているでしょう。

ただ長い人生では、お子さんが巣立ち教育費がかからなくなったり、収入が上がってまとまった貯蓄を保有したりなどの家計の変化もあり、株式投資などを検討する場面が出てくる場合もあります。

投資はリスクがあるため、元本割れに対する恐怖心がどうしても高まりがちです。 しかし金融商品には「預貯金、株式、債券、投資信託」などの種類があり、安全性や収益性、流動性、リスクはそれぞれ異なります。

 

 

それぞれの特徴やリスクをきちんと踏まえた上で、ご家庭の家計やライフイベント、リスク許容度等にあわせた、最適な資産形成を考えることは今後ますます重要となると考えられます。

新NISAではつみたて投資枠も、成長投資枠も利用可能になるため、よりニーズに沿った運用がしやすくなると言えます。

3.非課税保有限度額(総枠)の再利用が可能に

新NISAでは、非課税保有限度額として総枠1800万円(うち成長投資枠1200万円)が新設されます。

さらに大きな特徴として、枠の再利用が可能になります。

生涯非課税限度額については買付け残高(簿価残高)で管理され、NISA口座内の商品を売却した場合には、当該商品の簿価分の非課税枠を再利用できるようになります。

たとえば1800万円投資しても、そのうち100万円を売却したら、その翌年に100万円の利用が可能となります。

現状そこまで運用できないという方も多いと思いますが、より運用をしやすくなったと言えるでしょう。

4.新NISAの非課税保有期間の無期限化・恒久化がメリットにも、デメリットにも

新NISAは非課税保有期間が無期限化され、恒久化される予定です。これにより、いつでも運用がはじめやすくなるでしょう。

現行NISAは期限が決まってますが、運用をはじめるには「生活費の約半年分を用意してから」「もう少し家計に余裕ができてから」といった方も多いと思います。

焦ることなく、いつでも運用がはじめられるのは新NISAのメリットでしょう。

一方で、期限がないため、逆に先延ばしもしやすくなります。運用に興味はあるものの、いつでもはじめられるため、結局なかなかはじめないという方が出てくることも考えられます。

運用はリスクはありますが、たとえば積立投資には利息に利息がつく複利の効果というものがあります。

一般的には、投資期間が長いほど複利効果も大きくなる傾向があります。 このような傾向も踏まえながら、ご自身にあわせた資産形成を適切なタイミングで検討するといいでしょう。

少子高齢化のいま、個人が資産形成をする必要性はより高まるでしょう。 人生100年時代に向けて、まずは新NISAに関する情報収集をおこなってはいかがでしょうか。

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