氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

高齢者悪質クレーマー急増

近年急速に進む高齢化社会の影響により、老齢の悪質クレーマー「シルバーモンスター」に悩まされている現場が多く、その相談も年々増加しています。

いきなり怒鳴り声をあげたり、延々と数十年前の現役時代の話をし続けたり、人当たりはいいけれど女性従業員のプライバシーを詮索し続けたり……と、一言でシルバーモンスターといっても、いろいろなタイプがいるため、その対応を困難にします。

もちろん、あらゆる世代にクレーマーは存在しますが、シルバー世代の方はそのクレーマーの特徴が顕著なケースが多いように感じます。

シルバーモンスターを5つのタイプに分類し、タイプごとの特徴を紹介します。

 

 

相手を知れば対応も円滑に進みます。ぜひ、5タイプすべての特徴を押さえて、適切なクレーム対応ができるようにしましょう。

【タイプ1】世直し気取り・インテリ型

「おたくのホームページに書いてある企業理念は嘘なのか?」 「この方法で安全は保証できるのか?」  企業の商品やサービスのほんのささいな瑕疵(かし)を見つけては問い合わせの電話やメールを繰り返す。金銭的な補償ではなく、自らのクレームへの明確な回答や改善を強く求める場合、このタイプにあてはまる可能性が高いです。

また、企業戦士だった現役時代の知識や競争社会で身に付けた交渉力を武器にして、担当者を論破しようとする特徴もあります。

彼らは金品をかすめ取ろうとしているのでもなければ、必ずしも悪意をもってクレームをつけているわけでもありません。

正論で意見しながら、次第に善意による説教へとエスカレートしていきます。商品や取扱説明書を熟読・分析し、理論武装した重箱の隅をつつくようなクレームの数々は、正当性も高いため一概にクレーマーだと扱うことができず、対応を困難にします。

こうしたシルバーモンスターたちは、自分の居場所が見つからないという鬱屈した感情を抱え込んでいることも多いため、「ご指摘ありがとうございます」「ご意見ありがとうございます」などの言葉に快感を得て、企業に接客の極意を説いてしまう、「世直し」気取りなのです。

【タイプ2】絆・偏向・思い入れ型

「うちの大事な孫に何かあったらどうしてくれる!」 「おたくの理念に感銘を受けたのに裏切られた!」 「俺が現役だった頃は……」 自身の思い描いた理想や大きすぎる思い入れが満たされず爆発してしまうのが、このタイプです。

現役時代は子育てに参加せず、企業戦士だった罪悪感から孫に積極的にかかわるシルバーが増えています。まっすぐ孫に向き合う場合はいいのですが、核家族化の昨今、あまり会うことができず寂しさを抱えているシルバーは、その思いが屈折し、クレームとして表れてしまうこともあります。

たまにしか会えない孫に何かあったらという不安感や「おじいちゃんすごい」と尊敬されたい気持ちが根底にありました。

 

 

また、定年後の有り余る時間を何にも消費できず、孤独を抱えたシルバーが企業に粘着するケースも後を絶ちません。

新規顧客用の丁寧な対応に感動し、その後も継続的に同じ対応を求めて、電話や手紙を何度も要求します。もともとファンだったこともあり、好意的な発言も目立ちますが、有り余る時間を最大限活用した要求の数々は業務に悪影響を及ぼします。

同様にOBが善意から説教クレーマーになることもあります。自分が在籍していた企業に輝いてほしい、誇れるような企業になってほしいと、理想を持ち出すのです。

【タイプ3】唯我独尊・自己中型

「接客態度がなっていない!」 「女では話にならん、男(上司)に代われ」

退職後に孤立感を深めた男性が、いびつな形で自分の存在感を示そうとしてしまいます。現役時代に大きな業績を残したり、周囲からチヤホヤされたりしていた人が、引退後に「ふつうのおじさん」扱いされると、一種の疎外感を覚えるものです。

それが、結果的に怒りの沸点を下げることになりかねません。自身に誇りを持つことはいいことですが、自分が正しいと、相手に正義を振りかざすことは大きな問題です。

「店内の陳列をもっと工夫しろ!」「安全対策を怠っている!」などと、企業にクレームを寄せる背景には、こうした心理が働いていることが少なくありません。

ひとりよがりな正義感に立ち向かうとき、担当者が強いストレスを受けることは間違いありません。

【タイプ4】「お年寄り」強調型

「(こちらの注意に対して)耳が遠いからよく聞こえない」 「年寄りだから特別扱いをしろ」 「年寄りだからってバカにしてんのか?」 老化に伴う身体的な衰えを理由に、過度な要求を無理やり通そうとするタイプです。

また、こちらが注意をしたとしても、耳が遠い、初期の痴呆だとうそぶき相手の話を聞こうとしません。例えば、セクハラまがいな直接的な接触などで「お年寄り」を強調する場合もあり、現場従業員の心的苦痛を助長させています。

「年寄り」を理由にした過度な要求を、業務上の理由でお断りすると、いきなりキレだすことも特徴です。

そうなると、不満が雪だるま式に大きくなり、シルバー本人もどうしたら怒りが収まるのか収拾がつきません。被害者意識にスイッチが入り、「バカにしているのか!」と、声を上げることも珍しくありません。

【タイプ5】心のさびしんぼう

「私が子どもの頃はね……」「あなたはどこの出身なの?……」「うちの息子が……」  話しぶりは穏やかで、ごく一般的なお客様だと思って対応していると、自身の身の上話や従業員のプライベートについてなど、脈絡なく話し続け、あれよあれよと数時間です。

このタイプは有り余る時間を一緒に潰してくれる相手を求めている寂しがりやのタイプです。

 

 

ご家族がいないであろう昼過ぎの数時間、必ずコールセンターの同じ担当者を希望するシルバーもいます。

たまに買い物をしてくれるため、業務を妨害するクレーマーだと判断することが非常に困難で、現場にとって一番やりにくいタイプかもしれません。

要求がわかりにくく、話が長く支離滅裂ですが、何かのきっかけで不満が爆発することもあります。

クレーマーは会社の対応や従業員の言葉尻をとらえ、個人を攻撃してきます。

「いったいどんな教育を受けてきたんだ」 「親の顔が見てみたい!」

こんな怒声を浴びせられると心が悲鳴を上げます。

こうした言葉を浴びせられても、真正面から受けません。スルーしたり、「そうですか……」などの言葉を返してやり過ごしたりしながら、相手の真意(第二の感情)を見つめます。

元刑事は言葉の意味や声の大きさだけではなく、表情やしぐさ、そして視線などで真意を探ります。

ほとんどのケースで、正論を武器に攻撃してくる多くのシルバーモンスターの根底には、「孤独感」と「承認欲求」があるのです。

今回の分類した5タイプも境界がはっきりと分かれているものではなく、それぞれが複雑に絡みあっています。

ですが、タイプ分類で相手のキャラクターを早めにつかむことができれば、感情が落ち着き、相手からの罵声や非難、中傷が心に刺さらなくなります。

「きっと寂しい人なんだ」「家族や近所で疎んじられているんだな」 「心の上から目線」とすることで、落ち着いて冷静な対応をすることができるのです。

正義の仮面をかぶったシルバーは、時には弱者、時には敬うべき先人として、無責任に、理不尽な言葉でマウントをとってきます。

こうした深層心理を探ることで上手に攻撃をかわし、自らの感情、心を守ってください。

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