スーパーやデパートなどの閉店時間間際などに行われる“値引きシール”の貼付です。
20%引き、30%引き、あるいは半額というシールが貼られることもあり、タイミングが合えばぜひ活用したいという人は少なくないでしょう。
物価高が家計に直撃している昨今では、ますます“値引き食品”の魅力が増します。
そうした中、その“競争”が激化したことで、客の態度やマナーの悪さも目立つようになったという声も聞こえてきます。
からあげなどの惣菜は閉店間際に値引きシールが貼られることも多く、半額シールを貼る店員に客がゾロゾロついていきます。
値上げラッシュ前からスーパーの半額品にはよくお世話になっていましたが、その現場で“異変”が起きています。
最近、半額シールが貼られるのを待つ人が急増しているようです。
あらかじめ弁当や惣菜に狙いを定めていて、店員さんが値引きシールを貼り始めると、それについていく人たちもゾロゾロ……。ガラガラだった店内もいつも間にか大混雑です。
これまでは値引きシールが貼られた商品でも、売れ残っていることがあったのですが、最近はほぼありません。
半額シールを貼る直前から待機していて、あっという間にすべて刈り取られてしまいます。
競争率が高くなっているのを実感します。
一般的にスーパーでは、段階をへて、値引きされます。
例えば惣菜なら、まず20~30%引き、それでも残ったものが後に半額に。生鮮食品だと5~10%引き、20~30%引き、そして半額というステップを踏むのです。
その時間帯が、ほぼ決まっているからこそのマナー違反も頻発しているようです。
20~30%割引の段階で、商品をかごに入れておいて確保する人が増えました。
半額シールを貼る時間になったら、それを店員さんに差し出して、上から半額シールを貼ってもらうという手口です。
見ていると、1、2品なら店員さんも対応してくれているようでしたが、さすがに10品以上出してきた客には、『いつからかごに入れていたんですか? 他のお客様に迷惑がかかります』と注意されていました。
また、ある日は高齢の男性客が店員に、『いつもこの時間に3割引きの弁当があるはずなのに、今日はない。出し渋りしてるのか?』と声を荒らげている現場に遭遇したこともあります。
所得水準が比較的高い閑静な住宅街のスーパーでも、驚きの光景を目にしました。
半額になることがわかっている商品が陳列されている棚の前にカートを持ってきて、他の客が近づけないようにブロックしている女性客がいました。
店員さんが来たらそのスペースだけ開けて、値引き品をすべてかごに入れていくのです。
また、ある時は、2人組の高齢女性が、二手に分かれて手際よく半額品の生鮮食品を回収していくのも目撃しました。
先日は、値引きが始まったので見に行ったら、後ろから押し寄せてきた人たちに押されたうえ、手を伸ばしてきた人の爪で引っかかれました。
みんな身なりがきれいだし、バッグや財布も高級でお金持ちっぽいのに、そこまでするんですね。
これまで値引き食品とは距離を置く生活を送っていましたが、最近は値引き競争に積極的に参戦しています。
半額とはいえ、肉などはgあたりに換算すると高いものもあります。安く見せかけて売る店側の騙しには注意が必要です。
このため、割引率にこだわり、意識してチェックするようになりました。
値引き商品は、ほしくないものまで買ってしまい、結局腐らせる、というような経験が多々あるので、最近は『値引きだろうが値引きじゃなかろうが、本当にすぐ食べるものしか買わない』というマイルールを作っていました。
しかし、今はいろいろなものが値上がりしていて、例えばこれまで800円ぐらいで買っていたお弁当が1000円近くするようになるなど、出費がかさみます。
そうなると、極力値引きされているものの中から食べたいものを選ぶ、という考え方になってきました。
ただ、20%引きぐらいでは正直物足りないのは、『20%引きだと値上げ前の値段と変わらない』という感覚なので、本音を言えば、30%以上の値引き商品を狙いたいところです。
値上げラッシュが続くなか、少しでも家計を守るべく「値引き食品を買いたい」という人は増えている様子です。
その分、値引きシールをめぐる競争も激化しており、あらためて買い物客のマナーの問題が浮上しているようです。
店員がシールを貼る時間になると、売り場の周囲が賑わい出し、以前にも増して、客の必死さが伝わってくるようになりました。
「閉店が近くなると、時間によって、2割引、3割引、半額など、割引率がだんだん上がるシールが貼られるのですが、一度、3割引のシールを貼った店員に、『もうそろそろ半額でいいんじゃないか?1時間待ったんだぞ!』といった注文をつけている男性を見かけたことがあります。
少しでも節約しようと思う気持ちはわかりますが、ちょっと引きました。
半額シールを待ってる人は、おおよその時間を把握していて、半額タイムになると、いったい店内のどこにこんなに人がいたのか、というくらいワラワラと集まってきます。
買い物かごに半額前の商品を入れて、“その時”を待つべく店内をウロウロする人はまだいい方で、厄介なのは、商品をチェンジする人です。
かごを持ってウロウロしてる人はまだかわいい方で、商品でいっぱいにしたかごを放置して、他の売り場で待機している人もいます。
半額になったものを買うのではなく、先にゲットしておいて半額シールを貼ってもらうっていうのは、なんだかなあと思います。
一方で、買うかどうかはさておき、とりあえず半額シールが貼られた商品を独占してしまう人もいるようです。
最近、刺身売り場で、刺身パックに半額シールがつくやいなや、片っ端からかごに入れて持って行ってしまう男性がいたんです。
かごを半額商品でいっぱいにしていて、全部買うかと思いきや、その後で取捨選択し、一旦取った刺身を売り場に戻し始めました。
この“欲張りおじさん”は名物なのか、これまでに何度も遭遇しました。マナー違反とまではいいませんが、見ていて気持ちがいいものではありませんでした。
半額シールを愛する者として、確実にゲットするために手段を選ばないのはいかがなものでしょうか。
自分が買いたい商品に値引きシールが貼られればラッキーみたいな感覚です。ちょっとした高揚感も味わえます。
でも、全部かごに入れて、後で売り場に戻すのはマナーとしてどうなのか。欲しいかどうかわからないものをコロナ禍なのに手垢まみれにしてほしくないですね
このご時世なら、“半額シール警察”も登場しかねません。少しでも節約したいという気持ちはわかりますが、客一人ひとりのモラルが問われています。