氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

葬儀をしない?最近増えている火葬のみの「直葬」

かつてよりも葬儀の種類は増加しており、それに伴い伝統的な形式にとらわれずそれぞれの事情に合わせた式も行えるようになりました。

その中でも一般葬との違いが多い「直葬」について取り上げます。

まずは直葬に関する基本的な内容を確認しましょう。

葬儀をせず火葬のみ行う直葬直葬」とは、最近徐々に増加している新しい葬儀形態の一つです。

これまでの葬儀といえば、通夜と葬儀・告別式を行い最後に火葬をして故人とお別れをするというのが一般的でした。

しかし「直葬」では、通夜や葬儀・告別式は行わず、火葬のみで供養を行います。そのため、別名で「火葬式」と呼ばれることも多いです。

火葬のみで供養を行うことは可能です。

 

 

これまでは「通夜や葬儀・告別式を行う」という流れが主流だったため、火葬のみで供養を行うことに違和感を覚える方もいるでしょう。

しかし、それはあくまでも伝統的な方法というだけであり、法律で葬儀の方法が指定されているわけではありません。

まず、直葬を含めた葬儀の種類について

一般葬

最も主流と言われている葬儀の方法です。 基本的には「通夜→葬儀・告別式→火葬→会食」という流れを2日間に渡って行います。

大規模な式を行い、僧侶の読経や参列者への香典返しの準備などもあるため、葬儀の種類の中では最も手間と費用がかかる形式と言えるでしょう。

家族葬

密葬と同様に、家族などの近親者のみで行う葬儀です。ただし、基本的には家族葬自体が本葬であるため、密葬のように2回に分けることはありません。

家族葬を行う方も「なるべくシンプルに済ませたい」「費用を抑えたい」という場合が多いため、直葬同様に僧侶の読経を省くこともあります。

一方で「式の内容は一般葬と同じだが参列者の数は絞る」という方もいます。

このように「家族葬」という名称ではありますが、行うにあたって明確に縛りがあるわけではありません。

また、内容に差があるため費用にも幅があります。だいたい20万〜70万円前後と考えておくと良いでしょう。

直葬

ご紹介した通り、通夜や葬儀などを行わず火葬のみで済ませる形式です。

葬儀の中では最もシンプルなものであると言えるでしょう。

直葬のメリット

直葬には以下のようなメリットがあるため、選択する方が増えています。

費用を安く抑えることができる

 

 

一般葬の場合は、通夜や葬儀という大規模な式典を行うため以下のような費用が必要です。

●僧侶へのお布施

●会場費

●祭壇の費用

●香典返し

●会食費

上記費用は、葬儀の参列者数が増えるほど膨れ上がります。一般葬の平均費用が120万前後であることを考えると、故人を見送るためとはいえご遺族にとってはかなりの痛手となるはずです。

しかし直葬の場合は火葬しか行わないため、会場費はかからずほぼ火葬費用しか必要ありません。

さらに直葬を行う方は「なるべく少人数でしめやかに見送りたい」という場合も多いため、そもそも参列者数が少ない傾向にあります。

そのため香典返しの費用も抑えることができるのです。もちろん火葬前に僧侶の読経を行う場合はお布施が必要となります。

このように様々な面で費用を抑えられるので、直葬は10万〜30万円前後で行うことが多いです。

香典の必要がない

直葬は少人数で行う方も多いです。そのため参列者がいないこともあり、香典自体が発生しないことが多いです。もし参列者がいた場合でも、ご遺族側が香典返しの負担を減らすために香典を辞退していることもあります。

参列者がいないため、その対応がない 親族のみで直葬を行う場合は、参列者対応に時間を割かれることがありません。

一般葬では多くの参列者に対応するため、挨拶回りをしたり会食時に全員にお礼を伝えに回ったりと、やるべきことが盛りだくさんです。

近しい方が亡くなってすぐに葬儀の準備をするだけでも負担になるのに、その上当日の参列者対応まで行うというのは精神的負担も大きいです。しかし直葬では参列者を呼ばないことが多く、負担を軽減することができます。

火葬の待ち日数が少ない

一般葬の場合、最短でも故人が亡くなった翌日に通夜・告別式を行い、さらに翌日に火葬するため3日は待たなければなりません。 しかし直葬の場合は故人が亡くなった翌日に火葬を行うことも可能です。

直葬のデメリット

直葬を行うかどうかは以下のデメリットも踏まえた上で決めましょう。

十分なお別れや供養が難しい

一般葬であれば、通夜や告別式などで故人と最後のお別れをする時間が十分に確保されています。

しかし直葬では、故人としっかりお別れができるタイミングはほぼ当日の納棺前のみ。その直後に火葬を行うため、故人のそばで思い出話に浸ったり最後にお顔をじっくり見ておくということが難しいです。

中には心の整理がつかないままお骨になってしまうこともあるでしょう。 特に生前故人と深い仲であればなおさらです。

直葬を行う上では、そうした気持ちの整理と上手に向き合わなければなりません。 親戚などに事前に十分な説明が必要 直葬も立派な葬儀であるため何も問題はありません。

 

 

しかし、世代によっては「通夜や葬儀を行ってこそ供養になる」と考える方もいます。そうした考えの親戚がいた場合は、直葬を行うことを理解してもらえない可能性があるでしょう。

本来供養は故人を偲ぶ気持ちがあれば問題ないとは思いますが、やはり伝統的な形式にこだわる方もいます。

仮に直葬が故人の意思であってもそうした方からの反対に合う可能性はあるので、今後の関係に影響がないようしっかり話し合っておいた方が良いでしょう。

火葬までにご遺体を安置する場所を確保する必要がある

法律により、死後24時間を経過しないとご遺体は火葬できません。

そのため、必ずご遺体の安置場所を確保する必要があります。

一般葬では告別式等で斎場にご遺体を安置するため自然と決まりますが、直葬の場合は別で確保しておきましょう。基本的には自宅安置が多いです。

菩提寺に納骨できない恐れがある

最近では直葬を容認する寺院も増えてはいます。しかし中には「僧侶の読経が無いのなら寺には納骨させない」と拒否される可能性があります。 特に菩提寺は先祖代々お世話になってきたお寺です。

そのため、それまでの慣習を無くし納骨だけを行うことに抵抗を感じても不思議ではありません。

こうしたトラブルが起きないように、あらかじめ菩提寺には話を通しておきましょう。故人の意思であるということや、ご遺族側の経済的な理由をきちんと説明し納得してもらうことが大切です。

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