氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

お金で幸せになるには限界がある

FIREをすると、仕事を辞めた分、自由な時間を獲得することができるので、より幸せな人生を送ることができると考えている方もいるようです。

しかし、実際はFIREすることで、全ての人の幸福度が高くなるとは限りません。

「お金と人の幸福度にはどのような関係があるのか」、また「FIREをしなくても幸せになる方法はあるのか」についてよく考えてから行動を起こした方が良さそうです。

人は、お金があれば自分の好きな物を買ったり、おいしい食事を食べたり、レジャーを楽しんだりと、幸福を感じることができます。

 

 

「お金があればあるほど幸せになれる」と考えている人もいるかもしれませんが、実際はある程度まで年収が増えると、人間はそれ以上幸福度は上がらないと考えられています。

たとえば、ノーベル経済学賞を受賞したアメリカのプリンストン大学ダニエル・カーネマン名誉教授の研究では、年収800万円くらいを超えると、人の幸福度は上がらなくなると報じられています。

また、経済用語に「限界効用逓減の法則」というものがあります。 これは、お金がなく貧しい人は収入が少し増えると幸福度は大きく上がりますが、すでに資産が十分ある人にとっては、少し収入が増えたからといって幸福度が大きく上がらないという考え方を指します。

このように、お金と幸福度には相関がありますが、ある程度まで資産が増えると、収入がいくらあっても、それだけでは幸せにはなれません。

むしろ、お金以外の要因も、人の幸せに大きく関係していると言えるでしょう。

FIREをして幸せになれる人と、そうではない人の例は以下のとおりです。

 

 

投資FIREをして幸せになれる人

①マネープランが立てられており、FIRE後も一定の生活レベルを維持できている人

②趣味ややりたいことがたくさんあり、自由時間を満喫できている人  

③FIRE後も、家族や友人関係が維持されている人  

④自己管理が上手で、日々健康な生活を送れる人

投資FIREをしても幸せになれない人  

①FIRE後も、資産運用の成績や貯金額をチェックして、お金の残高に不安を感じている人  

②自由時間を持て余し、暇をしている人  

③友達がおらず、また一人暮らしをするなど、孤独を感じている人  

④仕事を辞めた後、生活習慣が乱れがちになっている人

このように、人によってはFIREをしても、必ずしも幸福度が上がるとは限りません。

その人の性格や家庭環境などによっては、FIREをしても、そこまで幸せになれない可能性もあります。

 

 

実際にFIREをしてみなければ分からないかもしれませんが、自分が本当にFIREに向いているのかを検討する場合は、年末年始、ゴールデンウィークなど長期で休暇が取れるときにFIRE後をイメージトレーニングしておく必要があります。

人はFIREをするのではなく、それ以外の方法で、幸せな人生を送ることはもちろん可能です。具体的に以下の方法があります。

FIRE以外で幸せになる方法  

①やりがいのある仕事で、収入を得る  

ワークライフバランスがとれている  

③職場の同僚、友人や家族など、人間関係を充実させる

④規則正しい生活を送り、健康を維持している

やりがいを感じている人や達成感を感じている人は、働きながらでも十分幸せを感じることができます。

楽しい仕事をしつつ、自分の時間を確保して趣味や好きなことに没頭することができれば、幸福度は上がるでしょう。

仕事を続けているので、FIREした人に比べると、貯金残高のことを気にせずに毎日過ごすことができるかもしれません。

また、友人や家族との関係を維持したり、仕事をしながら規則正しい生活を送ることができれば、人によっては、FIREよりも充実した人生を送ることができるでしょう。

今の仕事が辛くて早く辞めたいと考えている人は、FIREを目指すのではなく、自分がやりがいを持って続けられる新しい仕事を探すという方法もあります。

また、自分の自由な時間を確保したいと考えている人は、完全なFIREをするのではなく、今の仕事時間を多少減らして自由時間を獲得する「プチFIRE」や「サイドFIRE」を目指すという方法もあります。

自分の性格や仕事に感じるストレスや達成感をよく分析して、どうしたら自分の幸福度はより高まるのか、一度ゆっくり分析してみるとよいでしょう。

早く仕事を辞める「FIRE」という考え方は世界中で話題となっていますが、実際に、全ての人にFIREが向いているわけではありません。

自分はFIREをしたら楽しい毎日が本当に送れるのか、仕事を続けながら幸福度を上げる方法はないのか、一度ゆっくり考えてみることも重要です。

 

 

FIREの達成には、以下の条件を満たすことが必要です。

不労所得を生むだけの資産を持っていること

資産は必ずしも株式に限らず、不労所得を生み出すものなら何でも構いません。例えば、家賃収入を生む投資用不動産などが挙げられます。

不労所得が生活費をカバーするために十分なものであること

不労所得がいくらで、いつまで続くかというのが重要です。基本的に、それらの資産が生み出す不労所得は、生活費をすべてカバーするものでなくてはなりません。

例えば、生活費を年間300万円と設定し、5000万円の資産で年間4%の利回りがあると、生み出す不労所得は200万円なので、足りません。年間300万円の生活費をカバーするためには、資産を7500万円まで増やす必要があります。

③現在、不労所得を生む資産がないときは、それだけの資産をためる手段と期間があること

FIRE達成のための3番目の問題は、不労所得を稼ぐに足る資産を獲得することです。もともと親の資産がある人などは別にして、給与収入や事業収入などにより、FIREを達成できるだけの不労所得を生む資産を作る必要があります。

FIREに必要な資産を5000万円とした場合、年間200万円を運用なしで貯蓄したとしても25年かかります。毎年ためた200万円を、同時に年5%で複利運用できると仮定した場合でも17年は必要です。

さまざまな要因によって、世界の経済や市場は、大きく揺れ動きます。

FIREを目指していた人の中には、大幅な下落相場でこんなはずじゃなかったと、焦りを感じている人もいるかもしれません。

しかし、人生も相場も、必ず予想外の出来事が起こります。

そんな時は、臨機応変に自分の運用ポートフォリオを見直したり、FIRE計画を見直したりすることが必要です。

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