氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

「社会を恨む人」と「突破する人」の違い

昨今、氷河期世代による凶悪犯罪の報道が目立ってきたことは、皆さんも感じているところと思います。  

犯人の多くは無職、もしくは不安定な働き方をしており、困窮していて人間関係は希薄なものです。

孤独の中で思い込みを強固にしている人たちです。

「誰でもよかった」「幸せそうな人を狙った」「たくさん殺せば死刑になれると思った」といった犯人たちの言葉からは、「自分を受け入れてくれない社会ならば、死ぬ前にめちゃくちゃに壊してやる」といった、増幅された恨みを感じます。  

就職難、非正規雇用の拡大という厳しい社会的、経済的状況の中で、自己効力感を失い、自尊心を大きく破損し、「自分は恵まれない社会の被害者だ」という意識を極限まで膨らませた結果といえるでしょう。

 

 

しかし、凶悪犯罪を起こす人物はきわめて少数です。大多数は、苦闘しながらもこの社会で懸命に生きています。  

最初から正社員になれないまま社会人としてスタートしたものの、非正規雇用の形で働きながらスキルや資格を身に付け、実績を積んで希望する会社へ中途入社した人もいます。  

また、一流企業には入ることができず、比較的不遇な待遇で働きながらも、経験を積んで自ら起業した人々も、現実にたくさん存在しています。  

「社会を恨む人」と「突破する人」の違いはどこにあるのでしょうか?  

自分でコントロールできる影響の輪の大きさに対して、コントロールできない関心の輪が大きくなりすぎると、人は不幸になります。

なぜなら、自分が影響を与えられる範囲、コントロールできる範囲がきわめて小さく感じられて、無力感に陥ったり、自尊心が損なわれて怒りを抱いたりするからです。  

逆に、関心の輪に対して影響の輪が大きくなるほど、幸福度は高くなります。

「影響の輪が大きい」というのは、そこに自分の意識が集中できている状態を指します。

常に自分ができることを発見し、そこに働きかけていると、人生をコントロールしている実感が得られるようになるのです。これは、仕事の満足度に最も影響するといわれています。

「影響の輪」に意識を集中することは、人生を大きく変える重要なポイントなのです。

「自分には難しいことはできない」「新しい場所、新しい業界は危険」などといった無意識に持っているブレインロックを外し、前向きに飛び込んでいけるかどうかが大事です。 

つまり、「社会を恨む人」になるか「突破する人」になるかは、「影響の輪」へ集中できるかどうか、ブレインロックが外せるかどうかがカギを握ります。  

 

 

「影響の輪」の外で、なにかしらデメリットになる出来事にさらされたとき、「自分はどうすれば少しでも有利な状況になれるのか」「ほかにどんな方法があるか」「何か抜け道はないか」といったことを考え続けることができるかどうかです。

これが、大きな分かれ道になります。

また、長時間労働をしている氷河期世代の中には、「上司の依頼は断ってはいけない」「自分がやらないと仕事が回らない」という強固なブレインロックを持っている人がよくいます。 

上司から時間的に無理な仕事を振られた際は、「今、進めている案件があるため、ご指示通りの時間に仕上げるのは難しい状況です。

進行中の案件を後回しにして、この新しい案件を優先させる、ということでよろしいでしょうか?」と交渉してみれば、「できません」と断るよりだいぶハードルは下がるでしょう。  

上司と仕事の優先順位を話し合ったり、交渉したりすることは、決してマイナスの行為ではありません。むしろ、主体性をもって仕事に取り組むことにつながります。  

昨今は少なくなったと思いますが、優先順位を調整することもなく、「根性で仕上げろ」「休日出勤すればなんとかなるだろう」といった理不尽な要求をしてくる“パワハラ上司”であれば、配属転換を希望するか、転職を検討するのも一案です。

また、社内外のスタッフに振れるタスクはないか、常に念頭に入れておくことです。  

基本的に、人間は能力的にはさほど差はなく、同じ企業内に勤めているならほぼ同レベルです。

「自分じゃないとできない仕事」は存在しない、という考えは捨てた方がよいです。  

自分だけが持つ特殊能力があるとしたら、おそらく一会社員には収まっていないでしょう。  

 

 

「自分じゃないと仕事が回らなくなる」もまた、自分の首を絞める、よくあるブレインロックの1つです。 

ほんのわずかでも、改善を繰り返しているうちに、徐々に変わらないと思っていた現実を変えていくことができます。  

そして、残業時間削減であれば、ある時ふと、「働く時間を減らしてもたいしたことは起こらないじゃないか」と気がつくようになります。

それどころか、新しいテクノロジーを導入したことでスキルは上がり、業務は効率化されて、より高次な仕事にリソースが使えるようになっているでしょう。  

そのころには、「長時間労働こそ善」というブレインロックも、すっかり外れているはずです。会社への不平不満、愚痴をただただ言い続けるだけの「恨む人」にもならずにすむでしょう。

日本の総人口のうち、約15%を占めるといわれる氷河期世代は、会社ではマネジメント層、家庭では子育てをしている人も多く、ある意味、社会に与える影響が強い人々だといえます。  

そして今、世界は歴史上類を見ないほどの早いスピードで変化しています。

氷河期世代よりも下の「デジタルネイティブ」たちが、今後は思いもよらない発想で新しい世界を生み出していくことは間違いありません。

新しい技術、新しいお金儲けの仕組みもどんどん生まれていくことでしょう。  

そのときに「前例がない」「やったことがないからリスクが高い」といったブレインロックで、妨害をせず共に手をとって可能性を探ることが大切です。

その小さな繰り返しが、たとえば積立投資の複利のようにどんどん膨らんで、「時代に合わせて自分をアップデートさせる」という大きな自己投資につながります。

それは、時代の波に便乗して「突破していく人」になるための投資にもなるはずです。

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