氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

40代後半の半数はアルツハイマー病初期の可能性

認知症の原因の約70%を占めるアルツハイマー病です。高齢者の病気と思いがちですが、 「アルツハイマー病は発症までに20~30年もの時間をかけて、ゆっくり進行します。

40代後半の49%が、アルツハイマー病の最初期の脳神経破壊が始まっていることが、わかっています。

自覚がないうちに脳の破壊が進んでいるのです。

アルツハイマー病患者の脳には3つの特徴が表れるそうです。

 

 

1 脳の表面に老人斑と呼ばれるシミのような塊ができること

 脳にたまるタンパク質の違いで病気が変わってくるのですが、アルツハイマー病ではβアミロイドやタウタンパクがたまります。

2 神経原線維変化

 このタウタンパクが過剰にリン酸化されて、神経細胞の内部に糸くずのようなものが蓄積します。

3 脳の萎縮

 神経原線維変化が起きると、神経細胞や、神経と神経をつなぐシナプスが死んでしまいます。神経細胞が死ぬことで、その部分の脳細胞が破壊され、脳も萎縮してしまうのです 。

神経原線維変化が最初に起こるのは、脳の側頭葉の内側にある、海馬とともに学習記憶や空間認識を司る「嗅内野」という部位です。

神経原線維変化の度合いは6段階のステージで表され、ステージⅠやⅡの段階であれば予防することができますが、Ⅲ以上になると、もはや予防は困難になるといいます。

 

 

また、外から入ってきた情報を最初に受け取るのが「嗅内野」です。

その情報は海馬に送られて処理され、再び「嗅内野」を介して大脳皮質に送られます。

情報処理に関して、とても大事な役割をする部位なのです。

記憶力が衰えた、名称をすぐに思い出せないということがあったら、すでに「嗅内野」の細胞が破壊されつつあるかもしれないということです。

老人斑も神経原線維変化も、脳内にできたタンパク質のゴミのようなものです。

長く生きていれば、誰の脳にもゴミはたまってきますが、アルツハイマー病になる人もいれば、ならない人もいます。

その理由は遺伝もありますが、生活習慣が大きく関わっていると考えられています。

というのは、血流をよくすることが、とても大事だからです。

血流によって脳に十分栄養がいきわたっていれば、代謝もスムーズに行われ、まだ沈着していない異常タンパクは体外に排出することができます。

破壊された脳細胞が元に戻ることはありませんが、残った脳細胞ががんばってシナプスを増やしたり、破壊された脳細胞の働きを補うこともできるようになります。

実際、心臓病患者が多かったイギリスでは、心臓病を予防するために、タバコ1箱を1300円程度にして喫煙者を減らしたり、パン業界に働きかけて、塩分を10%減らすなどの政策を行った結果、20年間で75歳以上の認知症が20~30%も減ったようです。

心臓病の予防は、認知症の予防という標語もあるほどです。

適度な運動、バランスのいい食事、太りすぎないなど生活習慣病の予防は、そのまま認知症の予防にもなります。

 

 

そのほかに、知らない道を散歩するということも有効です。

「嗅内野」には、格子細胞というものがあって、この細胞はA地点からB地点へ行くのに、どのくらいの距離を、どのくらい移動したか認識するGPSのような働きをしています。

知らない道を通って、家に戻るということを繰り返すことによって、細胞を活性化することができるのです。

とはいえ、ステージⅢになってしまうと、破壊された細胞が多いため、残った細胞だけで機能を補おうとすると、負担が大きく、残った細胞も壊れてしまうのだそうです。

厚労省は、2020年現在、65歳以上の認知症の人は約600万人と推計し、2025年には約700万人になるだろうと予測しています。

これは高齢者の5人に1人にあたる数字です。

高齢化社会ということもあって、経済協力開発機構OECD)に加盟している先進国35カ国の中で、全人口比でもっとも多い割合です。

予防するためには最初期に見つけることです。ただ、これまでの認知機能テストではステージⅢ以上でないと診断をつけることができませんでした。

なんとか「超」早期に見つけようと、さまざまな研究が行われています。

もはや他人事ではない認知症です。1日も早く予防薬ができるのを期待するばかりです。その前に、日常生活の見直しもやらなくてはいけません。

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