氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

日本人を貧しくするお金に対する思い込み

今の収入に満足できないのに、思うように稼げていない人は、お金にまつわる思い込みが原因です。

この思い込みとは、幼いころから潜在意識に蓄積された「心のクセ」のことです。

日本人は昔からお金にまつわる思い込みが根強く、無意識のうちに発動し、たくさんお金を稼ごうとする心を邪魔します。

日本人最強のお金にまつわる思い込みが、お金は苦労して稼ぐものという不労所得禁止系です。  

この考えはどこから来るかというと、「働かざるもの食うべからず」や「悪銭身につかず」、「濡れ手で粟」などのことわざに基づく教えです。

日本には、お金は苦労や努力をして稼ぐものという意味のことわざが多く、ほとんどの家庭や学校で、それが正しいことのように教えられます。

スポーツや何かの技術習得は、努力や苦労が必要な世界です。たまたまオリンピックに出られることもなければ、楽して匠の職人になれることはまずありません。  

一方、お金を稼ぐことは、運よく一発当てることや、ラクに大儲けすることがあります。

つまり、必ずしも苦労が必要ではなく、苦労はお金を稼ぐうえでの絶対条件ではないということです。  

世の中には苦労と成功がセットになった話が多いため、苦労しないとお金を稼げないというイメージが強くありますが、それは単なる錯覚です。

 

 

本来、苦労と成功は関係ありません。成功者がする苦労話は、必ず苦労を乗り越えて成功したという展開で成功と結び付いているため、自慢話として聞きましょう。  

両親が資産家で、たくさん不労所得を得ている方でさえ、「不労所得はよくないもの」と思い込んでいる人はいます。  

「お金は苦労して稼いだほうが、価値がある」「汗水流して働くことこそが正義」、あるいは「大金はズルいことや悪いことをしないと手にできない」ということを信じ込んでいるのも、この思い込みの影響です。 

ラクに稼ぎたいと思っているのに、仕事にかける時間や労力が、手にする金額より上回っているか同等でないと、この「お金は苦労して稼ぐものだ」という思い込みが発動します。

すると、こんなラクに稼げる仕事はダメだ、価値がない、と思って断ってしまいます。

これが、稼ぎたいのに稼げないメカニズムです。その結果、一向にラクして稼ぐことがかなわず、延々としんどい仕事を選んで、苦労して稼ぐことになってしまうのです。  

そんな「ラクして稼いではいけない」と思っている人にとって、ボーナスは「ラクに手にしてしまった」不労所得も同然です。

すると、「さっさと使ってしまえ」という気持ちになり、本当に欲しいのかどうかをよく考えもせずに、バーンと浪費しがちです。  

 

 

また、貯金が貯まれば貯まるほど、苦労して稼いだ記憶が薄れて、ラクして稼いだもののように錯覚しがちです。

その結果、「こんなお金は持っていてはダメだ、使ってしまえ」となります。  

中には、会社の会計不正やデータ改ざんなどの犯罪行為に巻き込まれて、加担してしまう人もいます。これは、思い込みの強化行動となります。  

「大金はズルいことや悪いことをしないと手にできない」と思い込んでいる人が会社の不正に気づくと、「やっぱりお金は悪いことをしないと稼げないんだ」と、思い込みの裏付けを取った気になります。 

そして、その裏付けをより強固なものとするために、犯罪行為に加担してしまうのです。  

「お金は苦労して稼ぐもの」という不労所得禁止系と並んで、日本人に多いのが「貧しいことは美しい」という貧乏美化系です。 

「清貧」をはじめ、「質素倹約」「つつましい」など、貧しいことを尊ぶ言葉が多く、「貧しい人には、思いやりがあるいい人が多い」「貧しい人のほうが人から好かれやすい」といった価値観も定着しています。   

貧しくて助け合うしかないから、思いやりがあるように見えているだけかもしれません。貧しいから思いやりがある、というのは偏見かもしれないのです。 

貧乏美化系の思い込みが強いと、お金持ちを悪い人だと敵視して、 お金を持つことを怖がります。

 

 

そのため、自分だけ稼ぐことや儲けることに罪悪感を覚えます。実際は、たくさん稼いだらたくさん納税することになるので、みんなに感謝されて罪悪感を覚えずに済むのです。  

また、貧乏から脱け出したいのに怖くてできない、という人も少なくありません。「お金持ちの世界は悪くて汚い」と思い込んでいるため、貧乏なままでいるほうが安心感を得られるからです。  

お金持ちを敵視しているため、自分がお金持ちになると悪い人間になるんじゃないか、思いやりがなくなるんじゃないか、と考える人もいます。

この思い込みが強い人は、ビジネスで成功して儲かっても、あっという間に元の状態に戻ります。  

清貧の思想を重んじて質素検約にするのはダメと言いたいわけではありません。

質素倹約が好きで、それが楽しいのならどんどんしてください。

同様に、節約や貯金もするのが至福なら、止める理由はありません。  

問題なのは、好き・嫌いの基準ではなく、「質素倹約はいいことだからすべき」という「いい・悪い」のジャッジに基づいて行動することです。

何事も「いい・悪い」のジャッジで見ると「いいからすべき」となります。自分の本音や本心を置いてきぼりにして行動してしまうのです。

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