氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

ハイパーインフレのリスク

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インフレとはモノの値段が上がっていくことですが、通常のインフレとは比べ物にならないほど、短期間で急激に物価が上昇する現象を指して、ハイパーインフレといわれています。

日本の経済がジリジリ下がり、本当に日本の信用力が落ちると、ハイパーインフレという恐ろしいことが起こります。

現在、円安が進行中で、円の価値が下がると、輸入に依存している日本ではモノの値段が上がることはもちろん、集まっていた外国からの投資マネーも海外に流出し、債券や株価の下落にもつながってきます。優良企業が外国企業に買収されるリスクもあります。

すでに食料品やガソリンなどの身の回りのモノの値段が上がり出しており、生活に悪影響を及ぼしています。

極端な例ですが、パン1個を買うのにカバンいっぱいのお札が必要になるようなことが起こるかもしれません。

なぜデフレが一転してハイパーインフレになるかというと、以下の理由です。

 

 

(1)国債(国の借金)が増えすぎる

(2)日本は信用できないと感じた海外の投資家が、保有している日本円や日本の金融資産を大量に売ってしまう

(3)日本円の価値が急落し、輸入品の価格が急騰する

(4)国内のほとんどの商品の値段もその影響を受けて急騰する

日本も戦後、ハイパーインフレに襲われたことがありました。この時は国家予算の280倍という莫大な戦費を国債発行でまかなったことが原因で、終戦直後から一気に物価が上昇しました。

インフレが落ち着いた1955年の物価水準は、開戦した1941年に比べて195倍くらいになっていたそうです。

現在の状況が長引けば、円安・株安・債券安のトリプル安になり、このタイミングで大震災でも起これば大恐慌になるかもしれません。

日本経済に対する打撃がもっと大きかったのは、1991年のバブル崩壊です。 1980年代後半の金融緩和で、市場にマネーが出回り、土地や株の価格が実体以上に押し上げられました。

1990年3月の金融引き締めをきっかけとして、翌年ついに不動産価格と株価が崩壊したのです。

不良債権となった不動産や貸出金は銀行全体で100兆円規模に上り、それを少しずつ損失処理し始めたことをきっかけに「失われた30年」と呼ばれる時代に突入しました。

実際の経済損失の大きさと、そこから回復するまでの期間の長さを考えると、バブル崩壊の影響はリーマンショックを上回ります。

しかしバブル崩壊は、主に日本国内に影響範囲が留まりました。

そのことを考えると、世界経済全体が崩壊したコロナショックと比べて、まだ被害は小さかったと捉えるべきでしょう。

 

 

世界規模で起きた経済危機といえば、現代史において最大の打撃を与えたのが1929年の世界恐慌です。

1940年代まで世界を揺るがし、ナチス台頭、ひいては第二次世界大戦勃発の引き金となったほどの甚大さでした。今のロシアの動きに通ずるものがあると思います。

コロナ後の経済危機に最も近いものは、1973年に起きたオイルショックかもしれません。

第四次中東戦争をきっかけに、それまで1バレル=3ドルだった原油価格がわずか3カ月で4倍に高騰しました。

その結果、「狂乱物価」と呼ばれるインフレが起きました。

トイレットペーパー買い占め騒ぎが報道されたことをきっかけに、日本中の小売店の店頭から洗剤、砂糖、塩、しょう油までもが消えることになりました。

トイレットペーパーの価格は、1.5倍程度まで上昇し、3倍から4倍の値段をつけても売り切れたといわれています。

直近の商品価格の上昇を見ると過去に起こったことが再度起こるかもしれません。

 

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