氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

投資詐欺にあう理由

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投資詐欺は常に存在します。

直近10年で主な巨額詐欺事件では安愚楽牧場(約4,200億:被害額)、ジャパンライフ(約2,100億)、ケフィア事業振興会(約1,000億)など相次いで起きています。詐欺事件の総被害額は少額のものを含めてもとんでもない額になるでしょう。

実際、多くの人が被害にあって、お金は帰ってくることなく泣き寝入りしている現実です。

今の社会は、人の欲求が肥大化し、理性と感情と欲求のバランスが崩れていく傾向にあります。そうした心理状態で人は詐欺の罠にはまっていきます。

詐欺をする側は、巧みに語りかけ、自信ありげに、時に情に訴えてお金を振り込ませ、やがて跡形もない夢の残骸となります。見ていたのは「もっとお金が増える」という錯覚と幻想にすぎません。

金融庁のデータによると、投資詐欺として、未公開株、外国通貨、権利などにかかわるもの、劇場型手口を伴うもの、プロ向けファンドの販売など複雑かつ多岐にわたり手口も巧妙化しているようです。

実際に詐欺にあっている時、人の心理状態は「現実が見えていない」「冷静さを失っている」「お金が増えるという夢見心地」といった感じです。こういう状態にいる時、人はなかなか覚醒できません。

「詐欺」として明るみになった時、はじめて現実に引き戻され、ただの夢なら、眠る前と醒めた後は同じ寝床の上ですが、詐欺にあって醒めた現実は、手元にあったお金が全て無くなっていることです。

こういう事態を避けるために、金融庁でもいくつか手口の見破り方を挙げています。「聞いたことのない業者」からの勧誘とか、「上場確実」「必ず儲かる」「元本保証」などの言葉には注意しなさいと呼びかけています。

もちろん、最初から見破ることができれば問題ありません。しかし、詐欺にあう心理状態は正気でいられるものではないので、不審な勧誘に対して一人で対応しないことです。

 

 

投資詐欺の手口もさることながら、騙される側の心理的要因とは以下のようなものが考えられます。

(1)不安が常にある

 不安の心があると、人はつい騙されます。「老後のカネが足りない」などの欲求です。貯蓄し資産運用することは地道で時間がかかります。しかし、不安によって感情が揺らぎ、お金を「すぐにでも簡単に」増やそうという欲求がうずき出します。そこへ魔の声「簡単に儲かりますよ」がささやかれ、妄想が肥大し簡単に詐欺にはまります。

(2)少しの欲求が命取りになる

 投資詐欺では、詐欺をする側やその場の雰囲気によって感情が誘導され、理性を失ってお金への欲求が膨らみます。高額配当や高利子を約束する詐欺では、最初の数回は約束通りのお金が振り込まれれば信じてしまいます。最初の欲求から生まれる幻想を現実と錯覚して、罠にはまるのです。

(3)感情が惑わされる

 人が騙されるのは単純に感情の部分で、騙されるから生半可な理性の力では対処できません。感情の力は、しばしば理性よりも敏感に反応し強力です。理性はずいぶんたってから検証し、「騙された」と気づきます。成功体験を語り高級な身なりをした一流と見える人が勧誘して来たら、ここに理性の出る幕はありません。

(4)基本知識を持ち合わせていない

 理性がないと、誘惑されやすい「感情」を抑えておくことができません。不安や焦りは感情の部分からくるので、それが肥大しないようにいつも理性を添わせておくことが大切です。 理性といっても基本的な知識で足ります。

 

 

つまり、投資詐欺にあう人は 理性と感情と欲求の3つのバランスが崩れています。 時に欲求に負け、感情が狂わされ、理性が働かなくなります。

理性と感情の調和が崩れると、人は欲求に傾いていきます。理性も感性も日ごろから少しずつ磨いていないと廃れていくだけです。

理性は、基本的な知識を吸収し、考えることで磨かれ、感情は、芸術や自然に親しみ、心を静めることで澄んできます。このようにして、見せかけの話にも欲求を起こさなくなります。

必ず投資詐欺はいつでも自分の周りに忍び寄ってくるので注意が必要です。

 

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