氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

ジョブ型雇用はセミリタイアを加速させる

f:id:kabuhudousan:20220127082348p:plain

日立製作所はジョブ型雇用を国内2万人全社員が対象で、必要とするスキルは社外にも公開し、デジタル技術など専門性の高い人材を広く募るようです。

年功色の強い従来制度を脱し、変化への適応力を高める動きが日本の大手企業でも加速しそうです。

日本以外の多くの国ではジョブ型雇用がおこなわれており、競争がグローバル化していくなかで日本でもメンバーシップ型からジョブ型へ転換する動きがあります。

その動きをコロナ禍で提唱された新しい生活様式が加速させ、ジョブ型雇用へ舵を切った企業が続々と出てきて、これから多くの日本企業がジョブ型へ移行していくことが予想されます。

メンバーシップ雇用は、日本で長年用いられてきた雇用形態です。「人に仕事がつく」と表現され、新卒一括採用で学生を採用し、社内で教育を施して、部署移動を繰り返しながら、総合的な仕事のスキルを身につけさせて、会社側が配置します。

雇用保障で労働者は守られ、給料も勤続年数によって上がります。職務範囲や勤務地を限定していないため、会社都合で転勤させたり、今までと全く違う業務にあたってもらったりすることができます。労働時間については、様々な業務の兼ね合いで残業が多くなり、長時間労働となります。

「終身雇用」「年功序列」の考えが元となっていますが、この考えはすでに崩壊し始めています。

新卒で入社した会社で定年まで働くメンバーシップ型雇用を実施する会社だけでスキルを磨いたとしても、日本国内はもちろんグローバルの競争には勝つことができません。ゼネラリストよりもスペシャリスト人材が求められています。

そのため、重視されるのは年齢や社歴、学歴、意欲というより、顕在化された「スキル」です。仕事に人を合わせていく「仕事基準」の採用と言えます。

 

 

メンバーシップ型とジョブ型の違いを以下にまとめています。

①求められるスキル

・メンバーシップ型雇用

 社内で教育を受けながら様々な経験を積んでいき、会社のために多様な業務をこなす「オールマイティーな人材」が高い評価を得ます。

・ジョブ型雇用

 特定の分野に関する専門的なスキルが追求されます。

②報酬

・メンバーシップ型雇用

 同じ会社で長く勤めることが想定されており、勤続年数などによってだんだんと昇給・昇格していきます。

・ジョブ型雇用

 職務経歴によって職務や勤務地が限定されているため、会社内での昇給はほとんどありません。数年働いたら別の会社に移り、スキルアップとともにより高い報酬を得るのが一般的です。

③研修・教育制度

・メンバーシップ型雇用

 新卒一括採用をベースとしていますので、職務に必要なことや社会人としてのマナーを一から教育する手厚い環境があります。

・ジョブ型雇用

 会社で教育をすることはほとんどありません。求めている能力を持ち合わせた人材を募集し、雇用するシステムだからです。これは、会社側からすると、研修などの教育にかけるコストが削減できるという点でメリットがあります。

④採用方法

・メンバーシップ型雇用

 新卒一括採用を元に成り立っています。採用活動の時点では職務を特定せず、総合職などとして全員同待遇で採用し、社内で育て上げることで優秀な人材にしていきます。

・ジョブ型雇用

 新卒採用は行われず、必要な枠に欠員が出たときに募集をかけ、求めるスキルを持つ人材をピンポイントで採用します。学歴や面接力よりも、実績や自身の持つスキルが重要視されますので、新卒の学生は、職業訓練などに参加して、積極的にスキルアップをしなければ就職することが難しいです。

⑤評価制度

・メンバーシップ型雇用

 労働時間によって評価がなされます。勤続年数によっておのずと報酬が上がっていく仕組みとなっています。

・ジョブ型雇用

 特定の職務に限定して採用されていますので、成果物がそのまま評価に直結します。求められている成果が出せないと解雇される可能性もありますが、労働者の持つ専門的なスキルを適切に評価することができます。

 

 

メンバーシップ型雇用は村社会そのもので、組織によって価値観も人も拘束されます。一生会社にしがみついていかなければ生きていけないことにもつながります。

ジョブ型雇用は会社が育てるのではなく、自ら学び成長していくイメージです。 自分のスキルを活かせる場所を探し、色んな会社での仕事を通して専門スキルを高めていくのが一般的です。

このため、会社に縛られることなく、自分の価値判断で生きていくので自分の人生は自分で決めることになり、自然とセミリタイアという考えが受け入れられる時代になるのではないでしょうか。

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村