テクニカル的にもかなり良くない雰囲気で週明けが心配です。
リスク管理は十分しておく必要があります。
今後、金利引き上げリスクで膨大に膨れ上がった投資マネーが逆回転して、一気に景気後退に入る可能性があり、コロナショックやリーマンショックよりも大きなクラッシュが起きることも十分にあると思います。
その理由は、歴史的にも確率的にも統計的にも、大きなクラッシュが定期的に起きていることです。
経済学や相場の世界では、7年から8年くらいのサイクルで中規模のクラッシュが起きると考えられています。
コロナショックはこのタイプのクラッシュです。また、中規模なクラッシュとは別に、50~70年くらいのサイクルで大きなクラッシュが起きるとも考えられています。
現役世代で50~70年前のことを知っている人は少ないでしょう。次に起きるクラッシュは、過去に「経験したことがない」強烈なクラッシュになるかもしれないということです。
大きなクラッシュの例として1930年代のアメリカで起きた大恐慌です。
大恐慌のきっかけは、1929年に起きたNY市場の株価大暴落(10月24日。通称「暗黒の木曜日」「ブラックサーズデー」)でした。
暴落前のダウ平均株価は300ドル台後半でしたが、翌月には200ドル台まで下落しました。
1日の下落率は10%少々でしたが、翌日や翌週の市場でも株価は崩れ続け、この暴落によってアメリカの国家予算の10年分ものお金が市場で消えたといわれています。
その後、株価はいったん底打ちしますが、再び下落して、約3年間に渡ってひたすら下落し続けます。
最終的に底打ちしたのは1932年で、このときの株価は41ドルでした。暴落前の高値と比べて、約10分の1まで下がったのです。
しかも、そこからすぐに株価が回復したわけではありません。
暴落前の株価水準(300ドル台後半)まで回復したのは、ブラックサーズデーから25年後の1954年です。
大恐慌が来たら、ほとんどの投資家が消えることは間違いありません。